Crystal Kay ドラマ主題歌大ヒットに葛藤した時期も…デビュー25年、38歳の今「歌うことを心から楽しめる」
ドラマ主題歌でファン層を広げるも…「ポップスの歌い方が分からなくなった」
早くからプロのアーティストとして活動を始めただけに、自身の方向性や音楽性について葛藤を抱えた時期もあるという。2005年、草彅剛主演のドラマ『恋におちたら~僕の成功の秘密』の主題歌となった『恋におちたら』が大ヒット。新たなファン層を広げたが…。 「ドラマのおかげでたくさんの方に『恋におちたら』を知っていただいたのですが、実はあの曲は自分がそれまでやってきたR&Bサウンドとは異なり、J-POPテイストの曲だったので、これが私のサウンドだと言っていいのかと悩んだりもしたんです。『恋におちたら』で初めて私を知ってくれた方にとってはこの曲がCrystal Kayのイメージになりますし、ヒットしたことでレーベルからも同じテイストのサウンドを求められるようにもなって、ありがたい反面、実は葛藤や戸惑いもあったんです。一時期は、ポップスってどうやって歌えばいいのか分からなくなってしまい、まるで一人で戦っているような気持ちになったこともありました。いろいろな人がアドバイスをくれるけど、欲しいのはガイダンスなんですよね。でも結局、アーティストとしてどうするかは自分自身で切り開いていかないといけないもの。そう思うとアーティストってけっこう孤独なものかもしれません。ただ幸いにも、私の母も歌手だったので、よく話を聞いてもらっていて。一番近くにこんな頼もしい存在がいたのはとても幸運だったと思います。そんな葛藤を抱えていた時期もありましたけど、結果的にアーティストとしての幅も広がり、求められるサウンドと自分がやりたいサウンドのバランスを取りながら成長してこれたんじゃないかなと思っています」 迷いや葛藤も乗り越えて、家族やファンに背中を押されながら歌を愛し続けてきた。気づけば「けっこう緊張するタイプだったのが、今では歌っている間は自分をすべて捧げて楽しむことができるようになりました。だから今、ライブでも皆さんが楽しそうにしている姿がよく見えて私も本当に楽しいんです。長い時間かかりましたけど(笑)」