（左から）パーソナリティの吉田明世、ユージ

モデル・タレントとして活躍するユージと、フリーアナウンサーの吉田明世がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」（毎週月曜～金曜6:00～9:00）。1月19日（金）放送のコーナー「リポビタンD TREND NET」は「大坂なおみ選手」に注目！ 国際テニスライターの神仁司（こう・ひとし）さんにお話を伺いました。

テニス女子で、元世界ランキング1位の大坂なおみ選手は、去年の第一子出産を経てわずか半年で競技に復帰。現在、オーストラリア・メルボルンで開催中の「全豪オープン」で、母になって初の4大大会出場を果たしました。初戦で敗退となったものの、大会を終えたあと更新したInstagramのストーリーズ（※24時間で消える投稿）では、「夢の1つが叶った」と振り返っています。 ーー今回、お話を伺ったのは、国際テニスライターの神仁司さんです。まずは、大坂なおみ選手の、競技に復帰するまでの流れを振り返っていただきました。 神：約1年前に大坂なおみ選手が妊娠を発表されて、昨年7月に出産を経験されました。そのときには、もう彼女が自ら「2024年の全豪テニスで復帰します」と発表していました。 周りからは「本当に全豪に間に合うの？」という声もちらほら聞こえてはいたのですが、大坂選手本人は全く意に介さず、練習を再開させて、ひたすら全豪に照準を合わせていました。 無事1月にオーストラリア・ブリスベンの大会から復帰して、宣言通り全豪テニスに出場。大坂なおみ選手本人からすると有言実行で、スケジュール通りに復帰を果たしました。周りが心配するほどではなかったのかなっていうところと、無事復帰できてよかったと思います。 ユージ：出産からたった半年で、世界の四大大会に出場すること自体考えられない話ですが、それを有言実行で復帰した大坂選手。これは普通に考えて、大きな偉業ですよね！ 吉田：ちなみに復帰初戦となったのは、今年の元日。オーストラリアでおこなわれた大会「ブリスベン国際」のシングルス1回戦。およそ1年3ヵ月ぶりにツアー復帰となったこの試合で、ドイツのタマラ・コルパッチ選手を相手にストレート勝ち。見事今年の元日、復帰初戦を白星で飾っています。 その後、2回戦では元世界ランキング1位で現在39位の強敵、チェコのカロリナ・プリスコバ選手に惜しくも逆転負け。試合慣れをしていないところはあったものの、強さを見せつけました。 ユージ：そのあと迎えた、全豪オープン1回戦。相手は世界ランキング19位、フランスのキャロリン・ガルシア選手。残念ながらストレート負けを喫しましたが、世界ランキング上位の選手と対等に渡り合っています。 神：みなさんの大方の予想通り、1回戦にしてはハイレベルな試合になって、非常にレベルの高いショットの応酬が見られました。相手のガルシア選手も非常に気合いが入っていて、大坂選手の株を奪うような良いサーブを打ってきたり、フォアハンドストロークを打ってきたり、かなり大坂選手に向けて対策をしてきたという印象を受けました。 そのレベルの高いテニスに対して大坂選手もいいショットを見せていたのですが、やはり最後の第2セットのタイブレークとかを見ると、“勝負勘”が戻りきってないなっていうところと、本来、大坂選手は早くて強いサーブを打てる選手なのですが、そこの部分やフォアハンドストロークの部分でまだまだ100%の力が戻りきっていないな、っていうところは見受けられました。そこは、やはり試合数を重ねていかないと戻らないというところではあります。 皆さんの期待と大坂選手本人の期待も高かった分、1回戦負けという結果を踏まえれば残念だったかもしれませんが、試合内容の出来とかを見ると、今後、レベルを戻していけるのではという期待を抱けた試合だったと思います。 吉田：テニスプレーヤーとして、新たな一歩を踏み出した大坂選手。女子テニス界では、ママになってからもワールドクラスで活躍している選手は少なくありません。 神：最近で記憶に新しいのはセリーナ・ウィリアムズ選手が出産を経て戻ってきました。グランドスラムの優勝はなかったものの、準優勝を3回ぐらいと良い成績を残していますので、最近ではママになってからでも、十分にもう一度高いレベルに戻ってくるという選手はいます。 大坂選手はまだ26歳ですし、あまり焦らず見守ることが大事だと思います。1～2大会で結果が出なかったからといって、焦る必要はまったくありません。2024年の下半期でトップコンディションに戻れれば良いのではと見ています。 例えば8月下旬から始まる「グランドスラム大会（4大大会）」の1つである「全米オープン」で良い成績を残せることができればと個人的には見ています。 （TOKYO FM「ONE MORNING」2024年1月19日（金）放送より）