強制疎開でマラリアに 波照間島住民の沖縄戦 疎開命じた軍人は「勢いで軍と一緒に行動」責任回避 #あなたの623
■疎開命じた軍人は責任回避「(住民は)勢いで軍人と一緒に行動を共に」 ▽電話取材 山下虎雄こと酒井喜代輔氏(1992年当時) 「当時の旅団長の命令もあったし、各島に対して疎開して身の安全を守ろうと。軍官民一致でね、とにかく敵に向かってさ、玉砕するというような時代でしたからね。(住民は)まぁ勢いで軍人と一緒に行動を共にしてしまうんじゃないすか?」 ▽佐事昇さん(91) 「山下が悪いわけ。いらんこと言って。わからん、なんで波照間住民をあんなに苦しめたのか」 波照間空港は現在、有事に備えて自衛隊などが円滑に使えるように整備する「特定利用空港」の候補に挙がっています。 波照間島に慰霊碑を建立した期成会の内原会長は、軍備増強が進む現状に警鐘を鳴らしています。 ▽慰霊之碑建立期成会・内原勲会長(76) 「どんなに軍備増強しても、どんなに武器を作っても、僕は戦いでは平和にはならないと思う。飛行場がもし軍事関係に実用されるなら、むしろ要らない」 ▽佐事昇さん(91) 「自衛隊はいない方が良い。自衛隊のいるところで戦の準備をして。今の若い人は戦争をやったことがないから、ああいう怖さもわからない」 かつて、軍命によって多くの住民が犠牲となった波照間島。体験者が語る史実が刻まれた慰霊碑は、有事への備えが進められる島々を、静かに見つめています。(竹内伊吹)
琉球放送