全米メディアの大坂なおみ全米OP4回戦敗退の見解は「番狂わせ」「驚きはない」に分かれる
テニスの全米オープンの女子シングルス4回戦が2日(日本時間3日)、米国ニューヨークのビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンターで行われ、第1シードの大坂なおみ(21、日清食品)が世界ランク12位のベリンダ・ベンチッチ(22、スイス)に5―7、4―6のストレートで敗れベスト8進出ならず大会連覇を逃した。ベンチッチは連敗中の苦手な相手だった。大会終了後に明らかになる世界ランキングでは1位から陥落、3位以下になることが確実となった。 全米メディアは大坂の敗戦を「番狂わせ」「驚きはない」と様々な見解で報じた。 CNNは「全米オープンの前年覇者、大坂がベンチッチに番狂わせ」との見出しで4回戦敗退を伝えた。記事は「今シーズンの女子ツアーで第13シード(のベンチッチ)ほどトップ5、トップ10を倒している選手はいない」と指摘。ベンチッチがこれで対大坂に3連勝と相性がいいことを紹介した。また次の世界ランキング発表で1位は、アシュリー・バーティー(23、オーストラリア)に取って代わられることを記した。 敗因については「大坂は2週間前にシンシナティの大会で膝を痛め、故障という暗雲の中で全米オープンに臨んだ。アーサー・アッシュ・スタジアムの屋根の下で、それは(敗戦の)要素となったのか? 大坂は第2セット、2-3のところでトレーナーが訪れ、薬を飲んだのを見られている」と大坂の膝への不安を指摘した。 また「大坂は全米オープンでテニス界の新たなセンセーション、ココ・ガウフを3回戦の試合後に慰めた、全米オープンで忘れられない出来事を作り上げた。大坂は『この瞬間が何度も思い出されることに期待はしていない』と語ったが、まだ始まりに過ぎない、これからの2人のキャリアよりも(このシーンが)長く記憶されていくことは確かだろう」と、3回戦後に、敗者のガウフをインタビューに誘って抱擁、全米を感動させた涙のシーンを改めて紹介した。 そして記事は「大坂は期待されたよりも早い敗退となったが、5月の全仏オープンや7月のウィンブルドンの時よりも、良い気分でかつて住んでいたニューヨークを離れるだろうと語っている。もしかしたら大坂は、ここで学んだいくつかの教訓を連覇に臨む来年1月のメルボルン(全豪オープン)で生かすことができるかもしれない」と結ばれた。