大和証Gがあおぞら銀株を追加取得、旧村上系から279億円-比率24%に
両社の広報担当者によると、今回の1株当たりの取得金額は第三者割当増資時と同額となる2415.5円。今後、計1155万株を追加取得するため金額は約279億円となる。第三者割当増資の引き受け分も含めると大和証Gはあおぞら銀に約800億円を投じることになる。
大和証Gの持ち分法適用会社となるあおぞら銀の業績が上向けば、大和証Gの利益は出資比率に応じて押し上げられる。日本銀行によるマイナス金利の解除で、今後は金利のある世界が到来することが予想され、銀行業にとっては追い風となる。
SMBC信託銀行の山口真弘シニアマーケットアナリストは、金利のある世界となる中で銀行業の魅力が高まるとし、「証券サイドからすると銀行業のてこ入れは良いタイミングだ」と指摘。大和証Gの株価は株式取得の負担やあおぞら銀の米不動産を巡る懸念から売りが優勢だが、中長期的には評価される動きだと述べた。
大和証Gによるあおぞら銀への追加出資は日経新聞が先に報じていた。発表を受けたこの日のあおぞら銀の株価は一時3.7%高の2465円まで上昇。一方、大和証Gは一時4.9%安の1251円まで下落した。
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--取材協力:林純子、田村康剛.
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Takashi Umekawa