栗山千明、あの“眼”で「怖さ、したたかさを表現」。映画『八犬伝』で怨霊に
虚と実を織り交ぜて
――物語は八犬士たちが戦う「虚」のパートと、作者である滝沢馬琴の人生を描く「実」のパートに分かれています。 栗山: 劇中劇の「虚」の部分は、八犬士たちが戦うアクションなどハラハラドキドキの展開が見どころです。一方、「実」の部分は、馬琴さんたち作り手の生活や生きざまが丁寧に描かれていますし、役所広司さんや内野聖陽さんがとても重みのある演技をされています。 最初に脚本を読んだときはこれがどのように1つの作品になっていくのか、正直あまり想像ができませんでした。でも映画が完成して初めて見たときに、「こういうことだったのか!」と腑に落ちましたね。 2時間半と長めの映画ではありますが、「え、もう2時間半?」と感じるくらいあっという間で、それくらいすごく面白かったです。アクションシーンもそこで初めてすべてを見たのですが、八犬士の皆さん、すごくカッコ良かったですね。完成した作品を見て、曽利監督はこれを作りたかったんだなと理解できましたし、虚と実の両方の世界があるからこそ、この感動が生まれるんだろうなと思いました。 ヘアメイク:奥原清一(suzukioffice) スタイリスト:ume
●栗山千明(くりやま・ちあき)さんのプロフィール 1984年生まれ、茨城県出身。ティーン誌のモデルを経て、1999年に映画『死国』にて女優デビュー。『バトル・ロワイヤル』『キル・ビル Vol.1』など数々の話題作に出演。2010年には『機動戦士ガンダムUC』の主題歌である『流星のナミダ』で歌手デビュー。以降、ドラマや映画、CMなど多方面で活動。 ■映画『八犬伝』 公開日:10月25日(金)全国ロードショー 出演:役所広司、内野聖陽、土屋太鳳、渡邊圭祐、鈴木 仁、板垣李光人、水上恒司、松岡広大、佳久 創、藤岡真威人、上杉柊平、 河合優実、栗山千明、中村獅童、尾上右近、磯村勇斗、大貫勇輔、立川談春、黒木華、寺島しのぶ 監督・脚本:曽利文彦 原作:『八犬伝 上・下』山田風太郎(角川文庫刊) 製作:木下グループ
文:尾越まり恵