20年ぶりとなる新紙幣が発行され、県内の金融機関でもあすから窓口での取り扱いが始まります。県内のゆかりの場所では記念の大売り出しの準備が進められています。 ★青森放送　油川修一 「20年ぶりとなる新紙幣の流通がきょうから始まります　こちらにあるのは新しい1万円札　なんと1億円分です」 実業家の渋沢栄一が一万円札、教育家の津田梅子が五千円札、細菌学者の北里柴三郎が千円札に起用された新紙幣がきょう発行されました。日本銀行青森支店では新紙幣が輸送車に積み込まれ、県内の金融機関に運ばれました。1日で140億円分を引き渡しました。銀行では… ★油川修一 「新しい紙幣が銀行に到着しました」 青森銀行ではあす午前9時以降、準備が整い次第取り扱いが始まります。県内の青森銀行であす窓口で取り扱われるのは新町支店などごらんの19か所です。他の店舗ではあさってからの予定です。ATMはしばらく旧紙幣と新紙幣が混在するためすぐに欲しい場合は窓口で両替ができるということです。 ★青森銀行青森現金センター　小山内一彦さん 「今週、来週頭に関しては在庫の関係でちょっとお渡しできない場面があるかもしれませんが基本的にはお客様のご希望に沿った形でお渡しできる体制はつくっています」 みちのく銀行ではあす午後以降、準備が整った店舗から窓口での取り扱いを始めます。あす県内で扱いを予定しているのは青森中央営業部など8か所で他の店舗はあさってを予定しています。 ★日本銀行青森支店　益田清和支店長 「青森県にゆかりのある人物が採用されているということで県民の皆様にはそうした人物の業績に思いをはせながら親しみを持って新しい銀行券を使ってもらえれば幸いです」 ★青森放送 加藤誠 「十和田市役所には新しい紙幣に描かれた渋沢栄一と北里柴三郎の肖像画が設置されています　2人にゆかりがある十和田市は新紙幣の発行前から盛り上がりを見せています」 「稲生川」の開拓事業に携わった渋沢栄一と北里大学獣医学部の学祖北里柴三郎。新紙幣の2人とゆかりがある十和田市では発行記念の「とわだ円っとフェス」が今週末の6日と7日に開かれます。 官庁街通りをメイン会場に中心商店街や大学通りなどにある53の店で大売り出しが行われます。このうち1908年創業の「松本茶舗」では2割引のセールを行う予定です。 ★松本茶舗　松本柳太郎さん 「非常にすごいご縁をいただいてるなってことで、まちとしてもにぎわいをこれで取り戻せればいいなと思っているところです」 関係者は新紙幣効果を期待しています。 ★十和田商工会議所　櫻田一雅専務理事 「これを契機にこれまでの大変な景気だったのを盛り上げていきたいなということで　観光客もまた盛り上がって十和田にどんどんきてくれればそれなりのもてなしをしていきたいなと思っている」 今後新紙幣をイメージしたお菓子や日本酒の販売も予定されているということでにぎわいが続きそうです。 20年ぶりに発行される新紙幣をめぐり県内の交通機関でも両替機や運賃箱の改修対応が必要になっています。 ★青森放送　葛西将央 「市営バスの料金箱は従来と外見上は変わりませんがすでに新紙幣に対応しています」 青森市営バスでは去年12月からことし2月までに合わせて140台すべての両替機や運賃箱で対応を完了したということです。 ★青森市企業局交通部　澤頭健主査 「万全を期して対応しているつもりですが、まだ流通していないもので不具合がある可能性もあると思います　そういった場合は早急に対応して参りたい　不安なく使えますよということで安心して使って欲しいと思います」 一方、路線バスでは、JRバス東北で十和田観光電鉄と両替機や運賃箱の対応が間に合いませんでした。 また、弘南鉄道が車内に設置された運賃箱の対応が間に合わないということで、いずれも当面の間乗員が旧紙幣に両替して対応するとしています。 このほかJRと青い森鉄道はすべての駅で新紙幣への対応が完了しているほか、路線バスでは八戸市営バス、それに弘南バスなどで新紙幣への対応が完了しています。 新紙幣の発行を受け県警では想定される手口を載せたチラシをショッピングセンターなどで配布し、便乗した詐欺に注意するよう呼びかけています。 ★県警生活安全企画課　櫻田道夫次長 「新紙幣になったので旧紙幣が使えなくなりました　今から係のものがそちらに取りに伺いますというような話があれば、新紙幣に乗じた詐欺の可能性があります　旧紙幣が使えないという言葉が出ましたら、これは詐欺ではないかと思って、おかしいなと思ったら警察のほうに連絡していただければ」 県警によりますと県内ではきょうの時点で新紙幣に便乗した詐欺は確認されていないということです。