増加傾向の【バーンアウト(燃え尽き症候群)】とは?無理をしすぎる日本人が特に意識したい予防策
いきなりですが、「バーンアウト」という言葉はご存じでしょうか?燃え尽き症候群とも言われ、真面目に熱心に仕事をしていた人が、急に仕事への意欲をなくしてしまう事をいいます。主な症状としては、疲労、無気力、仕事への興味喪失、睡眠障害、抑うつなどがあげられます。そして、バーンアウトは現代で増加している深刻な問題です。どうして、増加傾向なのでしょうか? なぜなら現代社会では、仕事や生活に対する要求が増加しているからなんですね。 そのため、その要求の増加がバーンアウトの主な原因である ①過剰な仕事量 ②対人関係のストレス ③仕事とプライベートのバランスの喪失 といった過度なストレスやプレッシャーにつながり、バーンアウトは増加傾向にあると言えるんです。では、バーンアウトを予防するにはどうすれば良いのでしょうか? 【写真】増加傾向の【バーンアウト(燃え尽き症候群)】とは?無理をしすぎる日本人が特に意識したい予防策 ■日本人が特に意識したい予防策 バーンアウトの予防策としては、 ・適度な休息と睡眠 ・趣味やリラックス法の確保 ・自己評価の見直し ・仕事とプライベートのバランスをとる など、様々なものがあります。しかし今回は、特に私たち日本人が特に意識したい「仕事とプライベートのバランスをとる」という予防策について深堀したいと思います。なぜ、「仕事とプライベートのバランスをとる」ということを、特に意識するべきなのでしょうか? なぜなら、日本人は ・長時間労働の一般化 ・努力や規律を重んじ、仕事で無理をし過ぎる傾向 など仕事への比重が大きくなりやすく、仕事とプライベートのバランスが取りづらいと言えるからです。 ■効果的な時間管理でバランスをとろう では、どうすれば上手くバランスをとることができるのでしょうか?今回は、アイゼンハワーマトリクスと呼ばれる時間管理のマネジメント手法をご紹介します。具体的なやり方としては、 ■■四つの区分を作成する まず、タスクを以下の4つの区分に分ける枠を書きます。 ①重要かつ緊急 →すぐに対処すべき重要なタスク ②重要だが緊急でない →定期的にやる必要のある重要なタスク。期限を設定し、スケジュールに組み込む ③緊急だが重要でない →自分ではなく他の人に任せられる緊急なタスク ④緊急でも重要でもない →やらなくてもよい、あるいは後回しにしてもよいタスク ■■タスクを評価して配置 各タスクを上記の枠に評価して配置します。重要度と緊急度に応じて適切な場所にタスクを書き込みます。そして①→④の順番で、タスクをこなしていきましょう。そうすることで、今やるべきことや優先順位が明確化され、効果的な時間管理をすることができます。無理なくこの手法を使えるようになっていくには、習慣化することがオススメです。仕事前や作業前にアイゼンハワーマトリクスをする時間を確保するよう意識してみましょう。 ■まとめ バーンアウトは現代社会で増加している深刻な問題で、過剰な仕事量や対人関係のストレス、仕事とプライベートのバランスの喪失が原因です。特に日本人は長時間労働や無理をし過ぎる傾向があり、仕事とプライベートのバランスが取りづらい状況です。そのため時間管理をして、仕事とプライベートのバランスをとる事が大切になります。効果的な時間管理手法としてアイゼンハワーマトリクスがあり、重要度と緊急度に基づいてタスクを整理し、効率的な時間管理を行うことができます。この手法を習慣化しバランスをとって、バーンアウトの予防につなげていきましょう。 文/精神科医しょう 普段は精神科医として働きながら、InstagramやvoicyにてHSP気質に関する発信を行う。総フォロワー7万人以上の方々に対し、「他人軸ではなく自分軸で気楽に生きられる」をテーマに発信中。
精神科医しょう