「寝室は4畳半あれば十分」家づくりのプロが“広さはいらない”と断言するワケ。斬新だけどメリットだらけな新提案とは…
「部屋全体をベッドに」という新提案
4・5畳のベッドルームと聞くと、狭くて窮屈そうに感じるかもしれませんが、部屋全体がベッドというのは意外と心が落ち着くものです。人間、寝る時はあまりに広々としたスペースより、自分サイズのコンパクトなスペースのほうが安心できるのは、皆さんも感覚としておわかりになるのではないのでしょうか。 そして、ベッドサイズでいえばキングサイズはゆうにこえるので、むしろ贅沢な感じすらします。ベッド感を出すために段差をつくって小上がりにしたり、間接照明を設けたり、壁に飾り棚をつけて上部にちょっとした収納スペースを確保したりすることもできます。 ちなみに、24時間換気システムが動いていれば、マットレスや布団を敷きっぱなしにしても湿気がこもることはありません。朝起きたらかけ布団だけはめくっておくといいでしょう。気になるかたはマットレスや布団を毎日立てかけたり畳んだりしてもよいですが、実際はそこまで心配しなくても大丈夫です。 寝室が4・5畳ですめば、その分、リビングやダイニングなどに広さをもっていくことができます。ベッドも使わないので必要な家具が減ります。掃除も楽になります。コンパクトな寝室はみなさんが思っている以上にメリットが大きいのです。
【Profile】内山 里江(うちやま りえ)
一級建築士 株式会社コモドデザイン代表 1972年、高知県に生まれ、12歳まで愛媛県で過ごす。子供の頃、建築家・宮脇檀氏の設計で建てた父の友人の家に感動し、いつか自分も建築家になることを夢見る。山口県の工務店に勤務して実地で経験を積み、一級建築士になる。建築設計歴27年、のべ2000棟以上を設計・デザイン。「家を単なる休む場所ではなく、遊べる場所に」をモットーに、付加価値を高める設計を提案し続けている。
with online