テン・ハーグの猶予は「あと1敗」?英記者が“残酷な現実”を分析「方向性もリーダーシップもない」
マンチェスター・ユナイテッドのエリック・テン・ハーグ監督について、イギリス『BBC』のチーフ記者フィル・マクナルティ氏が分析している。 【選手採点】ワーストは“最低評価”のテン・ハーグ… 2022年夏にマンチェスター・Uの指揮官に就任すると、リーグカップ、FAカップと2シーズン連続でタイトルを獲得したテン・ハーグ監督。しかし、昨季はプレミアリーグワーストとなる8位で終え、厳しい批判にさらされることに。今季も大型補強を敢行して迎えたが、29日には本拠地オールド・トラッフォードでトッテナムに0-3と完敗。開幕6試合で2勝1分け3敗、勝ち点7で12位に沈み重圧は高まっている。 そんなテン・ハーグ監督について、マクナルティ記者は「道の終わりに差し掛かっているかのような、追い詰められた表情だった。あと1敗すれば危機と容赦ない監視下に置かれる状況に直面している」とし、解任危機に瀕していると指摘した。 「これまでの任期中に指揮を執ったどのチームよりも混乱し、無能で規律のないパフォーマンスの後、時間切れになりつつある。彼らに付いてきていたサポーターが空けた席に大雨が降り注ぐ中、オールド・トラッフォードに巨大な疑問が浮かんでいた。テン・ハーグは生き残れるのか? だとしたら、いつまで生き残れるのか?指揮官はますます手に負えない状況に陥っている」 「彼はブルーノ・フェルナンデスの退場が『試合を変えた』と話したが、実際には大きく変わっていない。そう信じているのだとすれば、自分を騙しているだけだ。ブルーノの退場前からカオスだった」 また同記者は、開幕6試合を終えての勝ち点7はプレミアリーグでのクラブワーストであることを紹介。「こうしたスタッツはテン・ハーグの足元に残骸のように散らばっている」とし、さらに続けた。 「残酷な現実(少なくともそう思われている)は、ジム・ラトクリフ卿が夏に後継者を見つけられなかったため、テン・ハーグが監督になっているということだ。目に見える改善の兆候はなく、指揮官をさらに信頼するような根拠もない。ユナイテッドには形がなく、方向性もリーダーシップもアイデンティティも欠けている。テン・ハーグがどんな戦略を持っているのか明確に示すものは何もなく、規律が著しく欠けていた」 そして最後に「テン・ハーグにとって、この日は暗く絶望的な1日だった。マンチェスター・Uでの監督生活はもうすぐ終わるかもしれない……そう予感させる1日だった」と締めくくっている。