スイス中銀、銀行の最低準備率を引き上げ-中銀の利子負担減少
(ブルームバーグ): スイス国立銀行(中央銀行)は、国内銀行に金利ゼロで中銀に預け入れることを義務付ける最低準備率を引き上げる。中銀が市中銀行に支払う利息の削減につながる。
発表によると、最低準備率は7月1日から4%と、現行の2.5%からに引き上げられる。ほとんどのスイスの銀行はすでにこの要件を満たしているとみられるが、中銀が銀行の超過準備について支払う利息が事実上減少することになる。
中銀は昨年すでに、商業銀行の最低準備金の金利をゼロに引き下げている。ヨルダン総裁は昨年11月、最低準備率についても見直しを検討していることを示唆していた。
欧州中央銀行(ECB)にも最低準備率を引き上げる議論がある。オーストリア中銀のホルツマン総裁のようなタカ派は10%への引き上げを主張したが、ECBは結局、最低準備率を1%で据え置くことを決めた。
ECBは昨年、中銀預金金利の大幅上昇によって20年で初の赤字となった。スイス中銀も2022、23年に赤字を計上している。
原題:SNB Raises Required Reserves for Banks to Reduce Payouts (2)(抜粋)
--取材協力:Jana Randow.
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Bastian Benrath, Catherine Bosley