ゴルフの朝は目覚ましより早く起きがち! “フライング起床”したらそのまま活動開始すべき? 二度寝してもいい?
体内時計の働きによって目覚めた場合、二度寝は困難
とはいえ、できれば目覚ましの時間までしっかり寝たいと思う人も多いでしょう。アラームが鳴る10分前や15分前に目が覚めたのなら、それ以上寝るのは諦めて起きようとしますが、1時間前やもっと前に起きてしまった場合はそのまま起きるかもう一度寝るか、迷うところです。 「もう一度寝られるなら寝てもいいでしょう。しかし、なかなか寝られないなら起きてしまってはいかがでしょうか。特に、車を運転してゴルフ場へ行くゴルファーの方には、中途半端に寝るより脳を目覚めさせる方をお勧めします」 「先ほどもお話ししましたが、目覚ましより早く起きるのは、体内時計が働いて、体の中で起きる準備ができるからです。その場合は、『目覚ましが鳴るまであと1時間もあるからもっと寝たい』と思っても、体内のコルチゾールが高まっていますので、もう一回寝るということは起こり得ません」 「反対に、自然に起きたと思っているけれども実は物音がした、隣で寝ている人がガサガサ音を立てた、大きな地震で目が覚めてしまったというような時は、もう一回寝られます。起きる準備ができて自然に目覚めたのではなく、いわば無理矢理起こされたようなケースでは、覚醒ホルモンであるコルチゾールが高まっていないからです。体の中の起きる準備もできず、体温も血糖値も血圧も高まってきていませんので、もう一回寝られるのです」 梶本先生はこのように話します。 物音や地震などで起きてしまった場合は、もう一回寝て、起きる準備ができてから起きてもよいのですね。自然に目が覚めた時はそのまま体を起こしてしまうのがベター。この違いを知っておくと、たとえ目覚ましより早く目が覚めても余裕をもって対応ができそうです。
【解説】梶本修身(医師・医学博士/東京疲労・睡眠クリニック院長)
大阪大学大学院医学研究科修了。2003年から産官学連携「疲労定量化及び抗疲労食薬開発プロジェクト」統括責任者。ニンテンドーDS『アタマスキャン』をプログラムして脳年齢ブームを起こす。
野上雅子