南房総出身の須賀選手がボクシング全日本新人王に(千葉県)
ボクシングの「全日本新人王決定戦」が東京都文京区の後楽園ホールで開催され、南房総市出身の須賀大地選手(31)=世田谷オークラ=が、ウェルター級に東軍代表として出場。判定で逆転勝利を収め、優勝トロフィーを手にした。 大会は、日本プロボクシング協会の主催で、C級ライセンス所持が出場条件。東西で予選トーナメントが行われ、各エリアで勝ち上がった代表選手が日本一をかけて4ラウンドで戦った。 東日本トーナメントには、7選手が出場。須賀選手はシード枠で2回戦から登場。2試合を判定で勝ち上がり東軍代表になった。 日本一をかけた決勝は、西軍代表の松岡蓮選手(24)=浜松堀内=と対戦。2ラウンドにダウンを奪われたが、トータルの打数で須賀選手が圧倒。判定で逆転勝利を勝ち取った。「ダウンを奪われたとき、妻の声が支えになって踏ん張ることができた」と振り返る。 13年ぶりにリングに立ったという須賀選手は、文理開成高校(現・鴨川令徳高校)に入学と同時にボクシングを始め、3年生のときに第65回国民体育大会のライトウェルター級に出場し、3位入賞。 高校卒業後はボクシングから離れていたが、妻の美樹さん(26)が始めたキックボクシングに付き合い始めたのが復帰のきっかけ。令和3年にはアマチュアK―1に出場し、全国大会で優勝を収めた。「プロを目指してみたら」という美樹さんの後押しでボクシングに転向を決意した。 東京都内の世田谷オークラボクシングジムに同年12月に入門し、翌年プロテスト合格。5年2月のデビュー戦では、インターハイ優勝経験を持つ山本諒真選手(20)=DANGAN AOKI=にTKOで勝利した。 ファイトスタイルは、基本に忠実なジャブと、独特なタイミングと軌道で繰り出されるフックを組み合わせた変則型。独特なスタイルで対戦相手を翻弄(ほんろう)する。 須賀選手は現在、B級ライセンスを所持。タイトルマッチができるA級ライセンス取得には、公式戦2連勝が必須条件となっている。「無敗のままA級に昇格して、タイトルマッチの権利を得ること」と今年の目標を語った。