「僕には時間がない」栗山英樹監督が驚いた大谷翔平の発想…外出時の“大谷ルール”は必要なし?「2年目まで翔平は門限を知らなかった」
「大谷ルール」はいらなかった
入団後、翔平は外出時の「大谷ルール」でも有名になりました。外出は許可制。門限も設ける。二刀流をやるのであれば、どうしても練習で身体に負荷がかかる。翔平の出身校、花巻東高校の佐々木監督も心配されていました。だから、休む時間をしっかり取らせることが、「大谷ルール」のもともとの発想でした。 実は、何人かの選手にも同じようなルールを作りましたが、最後までルールを守り切ったのは、翔平だけでした。 外出するときには、僕に直接、連絡をする。例えば、誰と食事に出るのか、知らせる。結局、僕は一度もダメ出しをしたことはありませんでした。僕が心配していたのは、「ちょっと大谷くんを連れてきて」と言われた、などと他の選手からの誘いが来ることでした。 超スーパースターになろうとしている翔平に会いたい人は多い。しかし、それをすべて許していたら、間違いなくおかしくなると思いました。ただ、本当に行きたいのであれば、行っても構わないと思っていました。翔平が憧れの選手と食事をするのもいい。
翔平は“門限”を知らなかった
今も覚えていますが、2年目の7月、仙台で完投勝利をした夜、翔平から連絡が来たのでした。試合後の遅い時間でした。 「監督、お疲れさまでした。今日、花巻東時代のキャプテンが仙台に来ているんですが、ちょっと飯、食べに行っていいですか」 僕が「どうぞどうぞ、ゆっくり食べてきなさい」と伝えると、「ちなみに、門限って何時ですか?」という返事が来ました。実は2年目の夏まで、翔平は門限を知らなかったのです。門限が必要なかったから、門限という発想もなかった。 門限はあったと思いますが、僕は返信しました。 「門限あるけど、気にしなくていいから、ゆっくり食べてきなさい」 改めてルールなんて、どうでもいいのだと思いました。翔平にとっては、あってもなくても、どっちでもよかった。あろうがなかろうが、本人の問題だったのです。 <第1回も配信中>
(「Number Ex」栗山英樹 = 文)
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