太鼓腹のおっちゃんに親近感 インドネシアにも日本みたいな温泉施設がある
スラウェシ島の北端にあるマナド郊外の山の中で、温泉に遭遇した。それもただ湯が湧き出ているというだけでなく、建物の中にきちんと浴槽がつくられ、男女別に入浴できるようになっている。粗末ではあるけれど、日本の温泉施設のようだ。中をのぞくと、畑仕事でも終わったところか、年配の男性が数人で気持ちよさそうに湯船に浸かっていた。 インドネシアは火山地帯。島々にある火山の数は400以上で、そのうち活火山は130もある。世界中にある活火山のおよそ6分の1がこの国に集中していることになる。こんな環境だから温泉が出ても当然なのだが、驚いたのは、温泉宿の如き施設で、素っ裸で手ぬぐい一枚持って風呂に入っていることだった。日本人と同じように、「裸の付き合い」というのがマナドの人たちにもあるのだろうか。太鼓腹のおっちゃんたちに、なんだか急に親しみがこみ上げてきた。 (2014年10月撮影)