EU債下落、政府債指数入りへの努力実らず-MSCIが採用見送り
(ブルームバーグ): 13日の取引で欧州連合(EU)発行債が下落。MSCIがEU債を政府債インデックスに加えないと決定、投資家の期待が損なわれた。
MSCI、政府債指数にEU債を組み入れず-2025年に再度検討へ
取引開始後にEU10年債利回りは一時、6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して3.15%を付けた。MSCIは市場参加者の意見が分かれているとして、EU債の政府債指数への組み入れを見送った。
EUは現在、指数算出会社から超国家機関の発行体として扱われている。欧州各国政府が発行する同様の格付けの債券に比べて、EU債の借り入れコストが高い主因はその点にあると、EUは指摘していた。昨年末からEU債の分類変更を求めてきたEUにとって、MSCIの決定は打撃となった。
ユッシ・ハリュ氏率いるシティグループのチームは顧客向けリポートで、MSCIの決定は「われわれや市場の期待に沿うものではなかった」と記述。「今回の組み入れ見送りで、他の指数算出会社はこうした協議を近いうちに開始することさえ思いとどまる可能性がある」との見解を示した。
原題:EU Bonds Fall After MSCI Rejects Adding Them to Sovereign Gauges(抜粋)
--取材協力:James Hirai.
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Greg Ritchie