硫黄山の絶景楽しんで 制限区域、ガイド同行でツアー
北海道弟子屈町川湯温泉の象徴でもあるアトサヌプリ(硫黄山)で、今年も一般では入山できない制限区域を歩ける「アトサヌプリトレッキングツアー」(摩周湖観光協会主催)が始まった。認定ガイドの案内で噴気孔からのダイナミックな噴煙や、遠くに広がる山々といった絶景を普段は見られない角度から楽しめるほか、花や樹木、硫黄採掘の歴史や文化などについても学べる。 同ツアーは、町の自然環境や歴史文化などの魅力を観光客に伝えて保全につなげる「エコツーリズム」として2020年に始まった。アトサヌプリは落石の危険があるため、00年以降は登山を禁じているほか、エコツーリズム推進法に基づき立ち入り制限区域となっている。立ち入りが許されるのは、てしかがえこまち推進協議会(会長・徳永哲雄町長)の定める基準をクリアした認定ガイドのみで、一般人は原則同ガイドの案内でしか入れない。 今年は5月19日から始まり、11月3日まで行う。硫黄山MOKMOKベースから出発し、旧安田鉄道軌道跡の林道、通称「青葉トンネル」や山腹の火口跡「熊落とし」、硫黄山でも最大とみられる噴気孔「F1」などを巡る。 参加資格は中学生以上で、3時間ほどの山歩きができる体力と装備があること。参加料金は1人2万円、2人以上での参加は同1万3000円で、その一部は登山道の整備や環境保全に充てられる。出発時間は午前9時か、午後1時(日没が早まる10月以降は正午)。詳細や申し込みはウェブから。問い合わせは同協会015(482)2200へ。