ウインターカップバスケ 長崎工、自分たちのスタイルで 島原中央、「楽しむ」忘れず4強へ
バスケットボールの第77回全国高校選手権(ウインターカップ)は23~29日、東京体育館を主会場に行われる。夏のインターハイと並ぶ高校ビッグタイトルで、3年生にとっては集大成の舞台。男女とも各都道府県代表(東京2枠)48校に、ブロック代表など12校を加えた60校が熱戦を繰り広げる。 長崎県勢は男子の長崎工が2年ぶり3度目、女子の島原中央が2年連続2度目の出場。それぞれ「8強」と「4強」を目標に掲げて本番に臨む。 ■男子・長崎工 10月下旬の県予選決勝で、夏のインターハイ出場校の瓊浦を倒してきた長崎東を84-80で振り切った。寺田監督が「県予選は大会を通して自分たちのやりたいプレーができていた」と手応えを口にする内容だった。 得点力が高く、今季は毎試合「100点ゲーム」を目標に掲げてきた。攻撃の中心は3点シューターで1対1も強いガード田川。チームの持ち味でもあるリバウンドからの速攻で、フォワード福地とともにゴールを量産する。ガード椿山の絶妙なアシストも攻撃を活性化させている。 寺田監督が「彼がいないとこのチームは回らない」と信頼を置くのがセンター浅本。数字に表れない体を張ったプレーでチームを支えている。 初戦の相手は和歌山南陵。学校の経営難の影響で部員が減り、6人でインターハイに出場して話題になったチームとの対戦となった。バスケット以外の部分でも注目されそうだが、寺田監督は「自分たちのスタイルを貫いて一つでも多く勝ち上がりたい」。主将の田川も「感謝の気持ちを持って、最後まで諦めないプレーをする」とぶれずに臨む構えだ。 ■女子・島原中央 創部2年目で初出場した昨冬は初戦で全国常連の鳥取城北に力負け。その悔しさも胸に1年間、主に守備力強化に力を注いできた。主将のガード土田は「昨年は1回戦で体格差を感じたが、その差は埋まってきた。楽しむことを忘れずベスト4を目指す」と意気込む。 コンゴ人留学生のセンター・エザンギが大黒柱。187センチの長身を生かして、インサイドでチームを支える。内外角からゴールを狙える171センチのフォワード水巻、3点シュートの精度が高いガード永田らが得点して、エザンギのマークを分散させたい。 この1年でチームの主軸に成長してきたのがガード上野。「日々の練習で仲間のいいプレーを盗んでものにした」という3年生は、ハードなプレーでチームに貢献する。2年生のフォワード奥野は長い手足を使ったディフェンスが持ち味だ。 初戦の相手は三田松聖(兵庫)。外国人留学生はいないが、個々の力が高く、どんな体勢からでもシュートを狙ってくるチームだ。崔監督は「初戦が一番大事になる。今年は面白いところまで行けると思う」と期待を込めている。