「どうしても会いたかった」ノーベル平和賞の日本被団協 箕牧代表委員がオスロから帰国後向かったのは97歳の被爆者 被爆80年へ核兵器廃絶の決意を新たに
被爆当時3歳だった箕牧さん。「受賞式に自分が出席するプレッシャーは感じていなかった」と話すものの、「受賞したのは大先輩たちの活動のおかげ」だと何度も口にしていました。 箕牧さんが被団協の活動に加わったきっかけとなった、2021年に96歳でなくなった前代表委員の坪井直さん。受賞式では、心の中で何度もその姿を思い浮かべました。 ■「お互い体に気を付けて頑張りましょう」83歳と97歳の決意 箕牧智之さん 「こうやって阿部さんと2人で話せることが嬉しい」 被団協を作った「大先輩」と話せる喜びを、箕牧さんはかみ締めていました。 記者 「阿部さんはノーベル平和賞の授賞式の様子を…」 阿部静子さん 「テレビでね、あなたがここ(頬)を引っ張られるのも見ました。嘘じゃないか思われたんでしょう。ここで拝見しましたよ。泣きましたよ私もいっしょに。」 阿部静子さん 「静かに考えたら、これは喜んでばかりおられんな。今戦争がないわけじゃなしに、核をひけらかして脅しをかけようる。これは被団協へ『今まで一生懸命やったけど、なおいっそう頑張ってください』というシグナルじゃ思いました。お互い頑張りましょうね」 箕牧智之さん 「また来年、暖かくなった頃にまた来る。どうぞお元気で良いお年をお迎えください」 箕牧さんは、「暖かくなったらまた来ます」と繰り返して阿部さんの元を離れました。 今後、講演会など「伝える場」が多く控えているという箕牧さん。阿部さんとの会話を重ねて聞いた話を、自身の活動に生かしていきたいと考えています。 「なお一層、頑張ってくださいというシグナルじゃ思いました。頑張りましょうね」 被爆80年を迎えたいま、高齢の被爆者らは、決意を新たにしています。
中国放送