「ご遺族の皆さまに…」“替え玉保険金殺人”事件 黙秘を続けた被告の最後の言葉 検察側は懲役30年求刑 広島地裁
広島県廿日市市のホテルで男子大学生に注射器でアルコールを摂取させ殺害した罪などに問われている男の裁判員裁判で、検察側は25日、有期刑の上限となる懲役30年を求刑しました。 【画像を見る】“替え玉保険金殺人”の罪に問われている南波被告 殺人の罪などに問われているのは、広島市西区の職業訓練生・南波大祐被告(33)です。 起訴状などによりますと、南波被告は愛知県の大学生・安藤魁人さん(当時21)に、睡眠導入剤を混入させた飲食物を摂取させ、廿日市市のホテルに連れ込み、注射器でアルコールを摂取させるなどして殺害したとされています。 検察側は、動機について「自身にかけた多額の生命保険金を得るため、偽物の自分を仕立て上げて殺すことにした」などと指摘。「被害者に落ち度はなく、理不尽に全てを奪われ無念さは想像もつかない」などとして、有期刑の上限となる懲役30年を求刑しました。 弁護側は替え玉保険金殺人について、「常識的に考えて不可能で不可能なことを計画していたとはいえない」などと主張しました。 これまでの裁判では黙秘を続けていた南波被告ですが、裁判長から「最後に何か言っておきたいことがあれば」と問われると…。 南波被告 「安藤魁人さんのご遺族の皆さまに心よりお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。自分が犯してしまった罪の重さと真摯に向き合って、日々反省しながら生きていきたいと思います」 裁判は結審し、判決は7月2日に言い渡されます。
中国放送
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