もうすぐ定年ですが、貯蓄は「2000万円」に届きません…働き続けた方がいいのでしょうか?
「老後2000万円問題」が話題になるように老後の生活資金の目安としては2000万円の費用が必要だといわれています。 しかし、定年を間近に控えて貯金額が2000万円に届いていない方も少なくないでしょう。老後に必要な資金が足りない場合には、定年後も収入を得られるよう仕事を続けるなどの判断が必要になります。 今回は「お金と健康に関するアンケート」の結果を基に、世の中の方たちは定年後についてどのように考えているのかをご紹介します。 ▼高齢者の「4人に1人」は働いている!? 平均年収はどのくらい?
貯金額が2000万円以上ある人はどのくらい?
イマジン・グローバル・ケア株式会社が50歳~65歳の男女1105人を対象に「お金と健康に関するアンケート」を行いました。 そのアンケートによると、貯金額が2000万円以上と回答した方の割合は18.7%でした。アンケート対象者の年代に幅はあるものの、8割以上の方が、貯金額は2000万円未満であるということです。 最も回答率が高かった金額は100万円未満の28.7%で、次いで100万円~500万円未満の23.4%という結果になっています。同アンケート調査では、ご自身の貯蓄額が十分だと思うかの問いに対して、89.8%の方が「いいえ」と回答しています。
老後にはどのくらいの生活費が必要?
仮に貯金がなくても、年金などで生活費が充当できれば働かずにのんびり生活するという選択肢を取ることが可能です。そこで、老後の生活費としてどの程度の費用がかかるのかについて確認しておきましょう。 総務省統計局が令和4年に行った家計調査報告によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における毎月の生活費の平均は、26万8508円でした。65歳以上の単身の無職世帯に、必要な生活費は、月に15万5495円です。 それぞれの生活費に対し、年金を含めた可処分所得と生活費との差額を表1として記載しました。 表1
※総務省統計局「家計調査報告[家計収支編] 2022年(令和4年)平均結果の概要」を基に筆者作成 年金額はあくまでも平均値であるため、収入額はそれぞれのご家庭によって異なります。ただし、定年後に仕事をしない場合には、平均程度の年金額を受給できていたとしても赤字になる可能性が高いといえるでしょう。 これらの不足分を埋めるために、一般的には貯金をしたり、老後資金のための投資をしたりするケースが一般的です。貯蓄状況によっては、今回の質問者のようにできるだけ元気に動ける内に仕事を続けることも選択肢の一つです。