【速報】『インゲン豆』もたらした僧侶が建てた「萬福寺」国宝に指定 『煙草王』が建てた「迎賓施設」も重要文化財に
京都府宇治市にある江戸時代に創建された禅宗の寺院が国宝に指定されることになりました。 ■【動画で見る】京都・宇治の「萬福寺」 国宝に指定へ 外国文化の受容示す独自の建築様式 新たに国宝に指定されるのは京都府宇治市にある「萬福寺(まんぷくじ)」の大雄宝殿など3つの建物です。(※大雄宝殿(だいおうほうでん)・法堂(はっとう)・天王殿の3つ)
■『インゲン豆』をもたらした中国の僧侶が江戸時代に創建
「萬福寺」は禅宗の一つ「黄檗宗(おうばくしゅう)」の大本山で、『インゲン豆』を日本にもたらしたとされる中国から渡来した僧侶・隠元隆琦(いんげんりゅうき)によって江戸時代に創建されました。
■天井は中国寺院でみられるアーチ状のデザイン
今回指定されたのはいずれも日本の伝統的な建築様式に中国の技法を取り入れた建物で、説法を行う場所の「法堂」は、屋根はこけら葺きですが、天井は中国寺院でみられるアーチ状のデザインになっています。 これらの独自の建築様式は、近世における外国文化の受容を示し、その後の建築物にも大きな影響を与えたとして今回指定されることになりました。
■「日本は大陸からの文化を受け入れて、良い文化を築けてきた歴史がある」
【萬福寺 吉野心源 執事】「(国宝指定と)お聞きして驚きました。とても喜びを感じました。日本は大陸からの文化を受け入れて、良い文化を築けてきた歴史がある」 「未来のためにも、お寺が果たしていく役割が大きいと思います」 指定を受ける萬福寺の一部の建物は、一般に公開されています。(※拝観料は高校生以上500円 『大雄宝殿』『天王殿』は公開、『法堂』は座禅する際のみ公開)
伊藤博文が名付けた「長楽館」は、アメリカ人建築家・J・Mガーディナーが設計し、迎賓施設として多くの要人をもてなしてきたということです。(※現在はホテル・カフェとして活用)
中には、現在の喫煙ルームにあたる「喫煙の間」が設置されていて、和洋折衷の華やかなデザインが評価され、今回指定されることになりました。
関西テレビ