蓮舫氏は「しおらしさがない」、広報の専門家が分析する蓮舫氏の弱点
「それは愚問です」 ── 。自身の二重国籍問題に絡み、会見を開いた民進党の蓮舫代表は、記者の質問に対して、いつものように強気で応じた。リスクコミュニケーションの専門家である石川慶子さんは、「しおらしさがない。もう少し正直に話した方がいい」と話す。石川さんが指摘する蓮舫氏の弱点とは何か?
このタイミングで戸籍情報を公開した理由を会見で問われた蓮舫氏は「自身の子どもが今春成人となり、家族から了解がえらえたため」などと回答したが、取材陣からは同種の質問が繰り返された。 記者とのやり取りに関する石川さんの印象はこうだ。「何度も質問が繰り返されるのは、腑に落ちない説明だから。子供が成人したのは春のことであり、時期が少しずれている。本当のことを言っていないような気がした」。 記者からは、蓮舫氏に対して「政治責任をどう取るのか」など厳しい質問も飛んだ。石川さんは「いつもと変わらず強気の蓮舫代表だったが、しおらしさがないから責め立てられてしまう」と指摘。 戸籍情報の公表にいたるまで、蓮舫氏には葛藤があったはず、と心中を察したうえで、「葛藤や苦しい思いを抱えているのなら、もう少し正直に話し、弱さをみせた方が伝わる。弱さを見せられないところが彼女の弱点なのかもしれない」と分析。「いつもとは違う弱々しい感じで会見の場に立ったら雰囲気は違っていただろう」と話した。 一方、同じく二重国籍問題が問題になった自由民主党の小野田紀美参院議員は、昨秋に自らの二重国籍が判明後、その事実と戸籍謄本を自らのフェイスブックで公表。今日にいたるまで大きな問題にはなっていない。蓮舫代表と明暗を分けた格好に見えるが、石川さんは、民進党のトップである蓮舫代表と小野田参院議員は立場も注目度も違うので単純に比較するのは難しいとした。 (取材・文:具志堅浩二)