過去最低は「40.80%」都議選の投票率はどうなる? 投票率の推移まとめ
●国政の前哨戦
都議選はメディアなどでよく「国政選挙の先行指標」的な紹介をされます。平成に入り、その傾向は顕著になったといえます。 平成以降、都議選は7回行われていますが、一番投票率が高かったのは、1989(平成元)年の58.74%。次いで2009(平成21)年の54.49%です。 1989年は、消費税導入やリクルート事件で自民党に逆風が吹く中での都議選となり、社会党が38議席と3倍以上議席を増やした一方、自民党は43議席と大幅減。同じ月に行われた参院選でも社会党は46議席を獲得して躍進し、参院で与野党が逆転しました。当時の土井たか子社会党委員長の「山が動いた」発言も有名です。 2009年は、民主党による政権交代が起きた年です。民主党が54議席を獲得し、都議会で初めて第一党に躍り出ました。8月末に行われた衆院選でも308議席と地滑り的勝利を収めました。自民党は都議選では38議席、衆院選では119議席とともに大敗しました。 過去最低だった40.80%から10ポイント近く投票率がアップしたのが、2001年の都議選。その年の4月に誕生した小泉純一郎内閣は高い支持率を誇り、自民党は1議席減らしたものの53議席。直後の参院選でも「小泉旋風」が吹き荒れ64議席と復調し、与党で過半数を得ました。 少し意外なのが1993年と2005年。1993年の都議選は日本新党が20議席を獲得。翌月行われた衆院選では自民党が過半数に届かず、日本新党の細川護煕代表を首班とする非自民連立政権が発足するのですが、都議選自体の投票率は51.43%と当時としては過去最低でした。2005年は9月に小泉首相の「郵政解散」を受けた衆院選で自民党が296議席という圧勝を飾りましたが、その2か月前に行われた都議選では50議席割れと振るわず、投票率も43.99%でした。
●初の10代投票
今回は、18歳以上の10代有権者が初めて投票する都議選になります。都選管によると、6月24日から投票2日前の6月30日までに期日前投票を済ませた人の数は98万9095人。前回選挙より35万人以上増えており、関心の高さがうかがえます。今回の投票率は、前回選挙の43.50%を超えるでしょうか。