村田はレナード、ハグラーを超える!
シンガポールでマッチメイク?
――村田の育成プランはありますか? 「日本ではミドル級にパートナーがいない。今後も、ラスベガスのトップランクのジムでトレーニングをしてもらうことになるだろう」 ――ボブ・アラムさんは、中国人のアテネ五輪銅メダリスト、ゾウ・シミンとも契約、今年4月にデビュー戦をマカオのベネチアンホテルで組むなど、アジアへの進出を積極的に推し進めています。村田との契約もアジア進出が目的ですか? 「シンガポールのカジノの売り上げは、ラスベガスの2倍、マカオは8倍だ。これまで中国でボクシングはできなかったが、今後はアジアのマーケットはどんどん大きくなってくる。アジアの試合には、ぜひ日本人ボクサーをカードに組み入れていきたい。もちろん村田もだ。彼の場合、日本と中国の関係を考えるとマカオでなくシンガポールが中心になるだろうが、モナコのモンテカルロでも試合を組みたい。シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズホテルのオフィスは、東京にもあって積極的だし、モナコのアルバート王子はボクシングの大ファン。村田がやる気なら歓迎される」 ――もちろん、ラスベガスでも? 「ラスベガス、ロスでも同時進行で進めていきたい。パッキャオにしても最初はアメリカのフィリピン系のコミュニティから始まった。日系のコミュニティはアメリカにもたくさんある。そこのファンをベースに人気は広がっていくだろう。日本では興行の収入構造がチケットに頼るもので限界があるが、ラスベガスの興行は、チケットプラスカジノで成り立っているので、ビッグファイトが可能だ。村田は、そういうリングに立ってビッグファイトをしていくことになるだろう」 (文責・本郷陽一/論スポ/写真・平野敬久)