“軍国少年”だった児童文学作家の記憶、そして今思うこと【つたえる 終戦79年】
始めは信じられなかったから何を言っているんだと思いましたよ。そのうちにね、どうやら民主主義というものはいいものらしいという話になったんです。おかしな話ですよね。 今の日本は、昔に戻ろうとしているように感じます。台湾有事が取りざたされ、防衛力を強化している。あの戦争のばかばかしさを忘れ、国際親善によって国を守るという感覚がないのではないかと思います。 戦争では思想が統一され、全てが統制されます。政治家は何を考えているのかと思いますね。日本が加害者となったアジアの目線も含め、まずは歴史を学ぶ必要があるのではないかと考えています。 × × やまなか・ひさし 1931年北海道生まれ。「ボクラ少国民」「アジア・太平洋戦争史」など著作多数。