『四季報』掲載社数の変遷に映る「不動産業界」の栄枯盛衰
林立する東京のビル群。これらの“大家さん”たちはいつ『会社四季報』に掲載されるようになったのか(写真:Jake Images/PIXTA)
1936年6月に創刊し、昨年6月で満85歳となった『会社四季報』。会社四季報オンラインのプレミアム会員は「 四季報アーカイブ 」の機能で、株式市場に身を置いた企業の生の姿を伝えてきた『会社四季報』の内容を、創刊号から最新号まで検索できる。 これまで「四季報アーカイブ」を使い、 10回 にわたって証券市場の歴史をひもといてきたが、今回からは業界の歴史を掘り下げていきたい。第1回は不動産業界を取り上げる。最新号の2022年春号に掲載されている不動産会社は全部で143社。このほか、J-REIT(不動産投資信託)が61銘柄あり、合計すると204社に上る。一方、創刊号掲載の不動産会社(当時の表記は「土地・建物業」)はわずか3社だった。86年間で実に68倍にまで増加した格好だ。 今回と次回の2回に分けて、現在の掲載社数に至った経緯を取り上げたい。前編となる今回は、創刊から1995年3集までの60年間の軌跡をたどる。
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伊藤 歩