橋本環奈×佐野勇斗『おむすび』後半戦は結婚報告から幕開け 「ムコになる」がトラブルに
「大体さ、あんたら何でそんな結婚にこだわるわけ?」 軽いノリで放たれた歩(仲里依紗)の疑問に、年明け早々考えさせられた人も多いのではないだろうか。NHK連続テレビ小説『おむすび』第66話では、米田家が結婚について議論を交わす。 【写真】結婚について深く考えてなさそうな結(橋本環奈) 2人で何がなんでも幸せになると決意し、翔也(佐野勇斗)にプロポーズした結(橋本環奈)。翔也もその思いを受け入れ、2人は結の両親に結婚の話をするために糸島から神戸に帰ってくるが、なぜか永吉(松平健)と佳代(宮崎美子)もついてくる。それは聖人(北村有起哉)が反対すると考え、結たちに助太刀するためだった。 その予想通り、2人ともまだ20歳で若すぎるという理由で結婚に猛反対する聖人。永吉が指摘した通り、愛子(麻生久美子)はそれよりも若い18歳で妊娠と同時に結婚しているが、聖人は「時代がちゃう!」と反論する。 たしかに厚生労働省が発表している調査によれば、愛子が結婚した1989年と、結たちが結婚しようとしている2009年とでは、妻の平均初婚年齢が3歳ほど上がっている。また2009年といえば、独身生活を謳歌する30代女性を主人公としたドラマ『おひとりさま』(TBS系)が放送されており、「結婚=幸せとは限らない」という価値観が少しずつ広がり始めていた時期かもしれない。 そんな中で、2人で幸せになるために結婚という手段を選んだ結と翔也。だが、「好き同士が結婚するの普通やろ?」という結の言葉からも、実はあまり深く考えていなかったことが伝わってくる。 もちろん、それも価値観の一つだが、結婚後の仕事はどうするのか、2人で生活しているだけの収入はあるのか、将来的に子供が欲しいのか等々、結たちはまだ具体的なことを何も話し合っていないのだから、「勢いだけ」と愛子に言われても仕方がない。
翔也(佐野勇斗)の母・幸子(酒井若菜)がレディースであることが発覚
聖人も頭ごなしに反対しているわけではなく、「これからのことをきちんと話し合って、ちゃんと説明できるようになってから改めて話を聞く」と告げ、2人の結婚話は一旦保留となる。聖人が神戸に戻るかどうか悩んでいたときもそうだが、人生の大事な決断をうやむやにせず、しっかりと顔を突き合わせて話し合うのが米田家の良いところだ。 それなのに、翔也が先走って自身の母・幸子(酒井若菜)に「結と結婚してムコになる」とメールを送ったことでトラブルに。幸子は結が翔也に婿になることを促したと思い、聖人と愛子の理容店に乗り込んでくる。以前、糸島で幸子が道に迷っているところを偶然助けたことがある結。そのときは優しそうな母親に見えたが、翔也によると幸子はかつて栃木でレディースをやっていたという。愛子も元ヤンキーであるため、次回は母親同士の激しいバトルが繰り広げられそうな予感だ。 新年早々、ドタバタの展開となった本作だが、その中でも束の間ほっこりしたのが結と佳代のやりとり。家族で結婚について話し合った翌日、食卓には佳代が作った栄養バランスの良い朝食が並んでいた。佳代は結に「三里四方の食によれば病知らず」という言葉を教える。身近にある新鮮な食材を食べていれば、健康でいられる、という意味だ。「食べてくれる人のことば考えて、新鮮な旬のものを美味しく料理することだけを考えとうよ」という佳代の言葉を受け、結は自身が勤める社員食堂でも輸入品に頼らず、地元の新鮮な食材を使った料理を提供できないかと考え始めるのだった。 明日1月7日は人日の節句で、七草粥を食べる日でもある。何かとイベントが多く、暴飲暴食がたたって身体に不調が現れがちなこの時期。本作で栄養について学び、2025年も健康に過ごしたいものだ。
苫とり子