中国海警が比の補給船を臨検 南シナ海の係争海域で衝突
マニラ、フィリピン、6月20日 (AP) ― 南シナ海の係争海域で発生したフィリピン海軍舟艇と中国海警局警備艇の衝突を受けて、フィリピン軍参謀総長は6月19日、海警局が押収した銃器などの装備の返還と、同国が受けた損害に対する賠償を求めた。 フィリピン海軍は17日、南シナ海第2トーマス礁に意図的に座礁させた前哨基地に食料や武器などの物資を補給しようとした際、海警局8隻のモーターボートで2隻のゴムボートを取り囲んで臨検、物資補給を妨害した。 中国側は繰り返しモーターボートでゴムボートを威嚇、囲い込み、手斧やナイフ、ハンマーなどでゴムボートを破損させた。 海警局はその際、ケースに収められた8丁のM4ライフル、航海用具や補給物資を押収。さらに、ゴムボートの乗組員にけがを負わせた。 フィリピンは1999年、同国の海岸から370キロ足らずの第2トーマス礁に、領海の前哨基地を作るため錆びついた補給艦シエラ・マドレを意図的に座礁さた。 同艦は現在も現役の軍艦であり、フィリピンは同艦への攻撃を戦争行為とみなす可能性がある。 (日本語翻訳・編集 アフロ)