閉山で消えた端島の「赤」 貴重なカラー映像とドローンでたどる端島の50年
ドローンで撮影した長崎県内の風景を紹介するふるさと再発見「長崎ばーどアイ」。今回は現在のドローン映像と1974年に撮影された同じ場所の空撮映像を比較してみました。撮影場所は長崎市の「端島」通称「軍艦島」です。(「画像を見る」から読んでください) 【画像を見る】今は無くなった端島の「赤」は炭鉱の島ならではの色だった ドローンは北から「端島」に向かいます。撮影日は晴天でした。「端島」こと「軍艦島」が光の中に浮かび上がります。 1974年に閉山し、端島が無人島になってから今年で50年が経ちました。その端島がいきていた最後の時代にさかのぼります。 映像は1974年1月。閉山直前の端島の空撮映像です。端島の空撮動画そのものはNBCにも複数存在しますが、カラー映像は貴重です。 映像を見て今の端島と違うのは「彩り」がある点ではないでしょうか? 特に「赤色」。これは当時あった炭鉱の建物に木造のものが多くそのほとんどの屋根が赤かった為です。屋根は鉄(トタン?)でできたものがほとんどだったと思われますがさび止めの色だったのでしょうか?(「画像」で見ることができます) 炭鉱エリアは建物の屋根の「赤」と「炭の黒」の2色が顕著です。いま、端島の炭鉱エリアは建物が少なく開けていますが、当時はかなり建物がみっちり建っていました。 その建物は炭鉱が閉山してから壊されたものもありますが、ほとんどが木造のため時間の経過とともに倒壊し、姿を消したものもあります。 今炭鉱エリアに残るのは鉄筋コンクリート造りの施設のみ。それらの構造物も、中の鉄筋がさびて崩壊の危機にあります。 端島炭鉱が閉山したのは1974年1月15日。その日の空撮もありました。 端島小中学校の校庭には人文字で「サヨナラハシマ」の文字が・・・島とのお別れの時です。 かつて5000人を超える人が住んでいた端島。今は上陸観光が人気ですが、かつての居住エリアには静かな空気が流れています。
長崎放送