元幕内・炎鵬がストレート勝ち越し「上で取っているときより怖さある」序二段でも相手の研究欠かさず
「大相撲秋場所・7日目」(14日、両国国技館) 元幕内で序二段の炎鵬(伊勢ケ浜)が北洋山(立浪)を押し出しで下し、無敗の4勝目で勝ち越しを決めた。 立ち合い、「頭になかった」というやや変化気味に動いた相手の出方にも「しっかり落ち着いて取れた」と冷静だった。左を抱えられての投げをしのぎきると、一気に反撃へと転じて俵を割らせた。脊髄損傷の大ケガから復帰後、初のストレートでの勝ち越しを決め「久しぶりですね。先場所は初日負けたので。日に日に気持ちも高まって、どんどん良くなっているんじゃないか」とうなずいた。 元幕内の実力者の相撲に対する姿勢は真摯(しんし)で、たとえ下の番付でも準備は入念に行う。「正直初めての(対戦)カードで、顔と名前が一致しないこともある。ある意味、上で取っているときより怖さがある」と手の内が分からない不気味さがあるから。この日の取組も事前に相手の研究を行い、動画チェックや部屋の兄弟子たちから対戦相手の情報を集めていた。