【ロサンゼルス１９日（日本時間２０日）＝丹羽政善通信員】米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手（２９）はメッツ戦に「２番・ＤＨ」で先発出場。五回２死一、二塁で右前へ適時打を放つなど、４打数１安打１打点だった。得点圏に走者を置いた打席でタイムリーを放ったのは、３月２０日の開幕戦以来、２１打席ぶり。先発した山本由伸投手（２５）はメジャー自己最長の６回を投げ、７安打４失点（自責点３）で自身の勝敗はつかなかった。チームは４－９で敗れた。 苦しむ後輩を鼓舞するように奮闘した。４失点していた山本が、四回のマウンドを終えて三塁側ベンチに戻る際、大谷は打席に向かいながら手をたたいて励ました。先頭打者で迎えた０－４の場面。四球で出塁し、２死後、２試合連続の二盗に成功。二塁手・マクニールのタッチが頭部を直撃するアクシデントもあったが、その後、Ｔ・ヘルナンデスの右前打で生還した。 「塁上でアグレッシブでスマートな走塁をしている。あの盗塁がなければ、１点目はなかった。彼は流れを変えようと試みている」 取材対応のなかった大谷に代わり、ロバーツ監督が振り返った。直近６試合で４盗塁。今季は盗塁失敗なし。キャンプで走力強化に取り組んだ成果が出ている。 五回２死一、二塁では、右前適時打で２点差に詰め寄った。得点圏に走者を置いた打席は試合前まで１９打数１安打、打率・０５３。適時打は３月２０日、韓国ソウルでの開幕戦（対パドレス）以来、２１打席ぶりだ。夫人の真美子さんが観戦する一戦で、５試合連続安打＆５試合ぶりに打点をマーク。シーズン３２安打でリーグトップに立った。 六回２死満塁からテーラーの左前２点打で４－４の同点となり、山本の黒星が消えた。しかし、救援陣が崩れ、七回以降は失点を重ねた。チームは今季２度目の連敗を喫した。 「（大谷は）打線を活気づけようとしてくれた。見事だったし、素晴らしい野球をやっている」とロバーツ監督。「憧れている存在」と尊敬する松井秀喜氏（元ヤンキースなど）が保持する日本選手最多の１７５本塁打に並んでから、６試合でノーアーチが続く。記録更新とともに、連敗ストップに貢献する一発が待ち望まれる。