不登校・行き渋りの子どもの保護者が語り合う「親の会」 孤立を防ぐ「気持ちを吐き出して」 福岡
FBS福岡放送
こちらのグラフで分かるように、福岡市では不登校の子どもが年々増加しています。そうした不登校の子どもを持つ保護者の孤立を防ぎ、悩みを共有できる「親の会」があります。 ■鬼丸ゆりか記者 「こちらでは保護者が集まって、悩みや経験を語り合っています。」 福岡市東区の公民館で10日、開かれていたのは「不登校・行き渋り等 親の会」です。不登校や学校に行くのを嫌がる「行き渋り」の子どもを持つ保護者が、毎月第2火曜日に集まり、悩みや不安を共有しています。 ■保護者 「学校でなくても、受け入れてくれる所はたくさんある。自分が動き出さないと。子どもがじゃないんですよね。私が変われないと変われないんだなと今、実感しています。」
親の会を5年前に開いたのは、不登校の子どもを持つ舩山郁乃(ふなやま・いくの)さんです。きっかけは、親も孤立していると気づいたからでした。 ■香椎東 不登校・行き渋り等 親の会 舩山郁乃 代表 「お互い気持ちを吐き出し合いませんかと集まって。少し気持ちが軽くなる場として利用してもらえたらなと思っています。」 いまでは同じ思いや経験を分かち合う保護者にとっての「居場所」となっています。
国の調査によりますと、小中学校の不登校は2022年度全国でおよそ30万人で過去最多となりました。このうち、福岡市の小中学校の不登校について、2019年度は2505人でしたが年々増え、昨年度の速報値はおよそ5100人を超えているということです。
今回初めて参加したというこの母親は、小学4年生の息子が不登校だといいます。涙ながらに胸の内を語りました。 ■初参加の保護者 「すごく孤独で、周りに誰もいなくて。こういう会があることも知らなかったから。選択一つ一つで間違ってはいけないと思って。それを誰にも相談しないまま来たから。」 ■別の保護者 「これしかないと思って生きているから。これがダメなら次。じゃあ次、やってみようって。子どもと相談しながら。」 ■初参加の保護者 「身近にいる人たちの話が聞けた安心感と、心強い感じ。一人で悩んで考えていても答えが出なくて、相談することでアドバイスをもらって、それだけでもプラスになるかなと思う。」 会を主催している舩山さんは「年単位で抱える問題なので、親の気持ちを支える一つの助けになれば」と話しています。