親の「認知症」が銀行に知られ、「500万円」貯めていた口座が凍結された…親の代わりに引き出すことはできないの?
「親が認知症であることを銀行に知られ、口座を凍結されてしまった……」「凍結されてしまった口座のお金は、もう諦めるしかないのだろうか」とお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。 そこで今回は、認知症になった人の口座が凍結されてしまう理由について説明しつつ、口座が凍結されてしまった際にできることについて説明します。
認知症の人の口座はなぜ凍結される?
銀行口座の名義人を詐欺や横領からお金を守るために、認知症になると口座が凍結されることがあります。銀行は病院と連携しているわけではないので、認知症の診断を受けたと同時に口座が凍結されるわけではありません。 しかし、下記のようなタイミングで銀行に名義人が認知症であることを知られることがあります。 ●家族が銀行に、名義人の認知症について相談する ●1日の限度額いっぱいの引き出しが複数回確認される ●名義人が窓口で手続きをする際、対応した銀行員が判断能力の低下に気づく ●多額の出金や振り込みが確認される そのため、家族が認知症であることを隠して本人のキャッシュカードを借りて引き出しをしても、そのうち銀行に知られてしまい、口座を凍結される可能性は高いです。
認知症の人の口座を凍結されるとどうなる?
家族が認知症であることを隠して、本人のキャッシュカードで引き出しをしていることが銀行に知られ、口座を凍結されてしまうと、下記のような影響が考えられるでしょう。 ●親族がお金を使うことができない(本人の介護費用などが支払えない) ●定期預金を解約できない ●「代理人カード」が利用できない 銀行の口座が凍結されると、家族は当然のことながら、名義人自身も口座を利用できません。定期預金の解約もできなくなるので、定期預金を解約することで、本人の生活費や医療費を捻出することもできません。 また、銀行によっては家族が口座を利用できる「代理人カード」などを用意しているところもありますが、このサービスも利用できなくなるようです。