不動前の書店で写真展「品川クザカイメグリ」 地元写真家が区界に着目
品川区在住のフォトグラファー・渡邊茂樹さんによる写真展「品川クザカイメグリ」が11月5日、不動前駅近くのフラヌール書店(品川区西五反田5)ギャラリースペースで始まった。(品川経済新聞) 【写真】「フラヌール書店」ギャラリースペース 品川区と隣接するエリア「区界(くざかい)」に着目した作品を紹介する同展。品川区内を拠点に撮影活動を続ける渡邊茂樹さんの、「地形」をテーマにした写真展開催は今回で3度目。2021年に鉄道と地形の関係に着目した写真展「しながわ鉄道100景」を、2022年に暗渠(あんきょ)にフォーカスした「品川用水の面影」を開催した。 渡邊さんは「開催のきっかけは、小学生の息子が品川区の地図を持って帰ってきたこと。地形の高低差が興味深く、写真のテーマになると思った」と話す。以前は人に焦点を当てた撮影をメインにしていたが、新型コロナの影響もあって作品づくりの方向性を変えたという。 品川区を荏原、大崎、品川、八潮、大井の5地区に分け、それぞれの区界の景色を紹介する。撮影時期は今年4~9月で、特に新緑の季節に集中的に行ったという。撮影ポイントにピンを刺した地図も展示する。「区境は、川や崖などの自然によったものだけでなく、人が手を加えて直線的に分けたものもある。それぞれが違った表情を見せるのが面白い」と渡邊さん。暗渠を含むポイントでは、かつての川の流れが見えるよう雨上がりに撮影したという。 同書店では、渡邊さんのこれまでの作品をまとめた写真集やリーフレットを販売する。商品は、「しながわ鉄道100景」(1,800円)、「品川用水の面影」(500円)、「品川クザカイメグリ」 (3,600円)。 今後について、「地形をテーマにした作品は3シリーズできたので、再び人に焦点を当ててみたい」と渡邊さん。今回の作品展については「写真はもちろんのこと、地図や過去の写真集、フラヌール書店そのものもじっくりと楽しんでもらえたら。実際に区界巡りを体験してほしい」と呼びかける。 開催時間は12時~20時。11月30日まで。入場無料。
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