ロス山火事、背景に乾燥と「数十年に一度の暴風」 専門家
米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊で発生した大規模な山火事について、現地メディアの米紙ロサンゼルス・タイムズなどは、乾燥した気候と時速100キロ前後にもなる強風が被害を拡大させたと指摘している。 【動画】住宅に迫る火の手 激しく燃えるロサンゼルス近郊の様子 同紙によると、昨年10月以降のロサンゼルス市街地での降水量は平年の3%程度にとどまっていた。これにより、一帯に生えている低木が乾燥して燃えやすい状態になったとみられる。 同紙の取材に応じた米気象当局の専門家は、山火事に強風が重なったロサンゼルス一帯の状況について「完全に終末的な光景であり、壊滅的な状況だ」と指摘。現地で吹き荒れている風の強さについては「数十年に一度起きるたぐいの暴風であり、極めてまれだ」と述べた。 英BBCは、ロサンゼルスがあるカリフォルニア州南部の内陸部から海岸部に向かって、時速最大70マイル(約112キロ)の乾燥した強風が吹き荒れているとした。(佐藤達弥)
朝日新聞社