「記憶に残っているんよ」 日本S進出のソフトバンク 小久保裕紀監督に〝禁じ手〟3連投を決断させた14年前の悪夢
◆パーソル クライマックスシリーズ パ ファイナルステージ 第3戦 ソフトバンク3―2日本ハム(18日、みずほペイペイドーム) ■スタンド騒然!? 人気アイドルが熱烈応援【写真】 圧倒的な強さで日本シリーズへの切符を手にした。3連勝で日本ハムを一蹴。ゲームセットの瞬間を見届け、首脳陣やナインと喜びを分かち合った小久保裕紀監督は「ペナントレースが独走だったのでプレッシャーはあったけど、今はホッとしています」と表情が緩んだ。 けが人も戻った王者が盤石の戦いを見せつけた。初回、MVPに輝いた山川穂高の右中間適時二塁打で先制。近藤健介も右翼線適時二塁打で続いた。 シーズン終盤の右足首の捻挫で出場が危ぶまれた近藤の選手生命を考え、起用については最後まで迷った。毎日試合前の練習後に状態を確認し、慎重にスタメンに記入した。指揮官の信頼に応え、ソロ本塁打を放った17日に続いてこの日も4安打。小久保監督は「1カ月のブランクがあるとは思えない」とたたえた。 4回には選手会長の周東佑京が勝ち越し打。1点のリードを奪うと、シーズン中は禁じ手としていた3連投でヘルナンデス、オスナを送り込んだ。この試合で決めるという強いメッセージ。現役時代の2010年、CSファイナルステージでロッテに3勝1敗から3連敗して下克上を許した。「(3勝2敗になった夜)寝付きが悪かったのだけは記憶に残っているんよ」。悪夢を繰り返すわけにはいかなかった。 26日からは監督として初の日本シリーズを迎える。「自分たちの野球をすることが一番だと思う。いい準備ができるようにしていきたい」と小久保監督。一気に日本一まで駆け上がる。(小畑大悟) 【#OTTOホークス情報】
西日本新聞社