蓮舫氏「都知事選」は「夏の挑戦」、「支援を」は「助けて」に 事前運動指摘も集客力抜群
東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)に出馬表明した立憲民主党の蓮舫参院議員は9日、JR阿佐ヶ谷駅(杉並区)前で街頭演説し、多数の支援者が駆け付けるなど「蓮舫人気」の根強さを裏付けた。蓮舫氏を巡っては2日の街頭演説で、公職選挙法で禁じられる告示前の選挙運動「事前運動」に該当しかねない発言が指摘されている。この日は「都知事選の挑戦」を「夏の挑戦」と表現をぼやかすなど軌道修正が図られた形となった。 【ツーショット】東京都の小池百合子知事と面会する立憲民主党の蓮舫氏 ■「批判ばかりでしょうか」 「批判ばかりと批判されている蓮舫だ。本当にそうでしょうか。確かな実績がある」 蓮舫氏は9日、同駅前でこう訴えると、国会質問で切り込んだ結果、「無駄遣い」と指摘される予算の圧縮に貢献した〝実績〟を強調した。 3選出馬が有力視される小池百合子都知事を念頭に「夏の挑戦を言わせてもらった。挑戦する思いを今一度強くしている。相手はまだ声をあげていないが、自民党が支援すると決めている人に絶対に負けたくない。皆さん、助けてください」と述べるなど、対決姿勢を改めて鮮明にした。 蓮舫氏の周囲には、応援弁士が「同駅前でこれほど集まったのは初めて」(長妻昭都連会長)と表現するほど多数の市民が詰めかけた。主催者が設定した「聴衆エリア」に入りきらなかった人も「蓮舫さーん」と声援を送っていた。 ■議員辞職の時期は告示後 蓮舫氏に関しては、2日に東京・有楽町で「七夕に予定されている都知事選に蓮舫は挑戦します。みなさんの支援をよろしくお願いします」と訴えた発言が、6日の参院総務委員会で「事前運動に該当する要素がそろっている」(浜田聡参院議員)など、公選法との整合性が指摘される事態となっている。 同法は選挙運動の実施期間を告示日に立候補を届け出てから、投票日前日までに限定している。公選法上の選挙運動は「特定の選挙について、特定の候補者の当選を目的として、投票を得または得させるため、直接または関節に、必要かつ有利な行為」と解釈される。 問題の発言は都知事選で自身への支援を呼びかけた形となる一方、蓮舫氏は8日、記者団に「政治活動の発言だ」と主張している。