【MLB】ジャイアンツ・チャップマンの契約延長がFA市場に与える影響は? 最大の勝者はアストロズ・ブレグマンか
ジャイアンツは日本時間9月5日にマット・チャップマンとの契約延長を発表した。今季終了後にチャップマンが選手オプションを破棄してFAになる可能性があったため、チャップマンを引き留めるために、シーズン終了を待たずに手を打った形だ。契約期間は6年で、契約総額は1億5100万ドル。この契約延長により、チャップマンは37歳になる2030年シーズンまでジャイアンツのホットコーナーを守ることになった。ジャイアンツとチャップマンが結んだ契約延長は、今オフのFA市場にどんな影響を与えるのだろうか。 ジャイアンツがマット・チャップマンと6年1億5100万ドルで契約を延長する 米公式サイト「MLB.com」のマーク・フェインサンド記者は「チャップマンがジャイアンツに残留することを選択したからといって、今オフの大物FA選手に大きな影響を与えることはない」と主張する。今オフのFA市場では、フアン・ソト(ヤンキース)が最大の目玉となり、総額5億ドル以上の超大型契約を得ることが確実視されている。また、投手ではコービン・バーンズ(オリオールズ)とマックス・フリード(ブレーブス)が目玉となり、ブレイク・スネル(ジャイアンツ)もオプトアウト権を行使してFA市場に加わるだろう。チャップマンの契約延長がこうしたFA市場のトップ選手に影響を与えることは考えにくい。 また、フェインサンド記者は、チャップマンの契約延長による「最大の勝者」としてアレックス・ブレグマン(アストロズ)の名前を挙げている。今オフのFA市場におけるトップ三塁手のブレグマンだが、チャップマンが契約を延長したことで、FA市場にはブレグマンに匹敵する三塁手がいなくなった。よって、FA市場で優れた三塁手の獲得を狙うチームの需要はブレグマンに集中することになる。エウヘニオ・スアレス(ダイヤモンドバックス)が球団オプションを破棄されてFA市場に加わる可能性もあるが、それ以外に有力な三塁手はおらず、ブレグマンは大きな恩恵を受けることになるだろう。 なお、ジャイアンツはチャップマンと契約延長したあとも資金面には大きな余裕があり、フェインサンド記者は「チャップマンと契約延長したからといって、ジャイアンツの今後のさらなる補強が妨げられることはない」と言う。よって、ジャイアンツはソトの獲得を狙う可能性もあるし、スネルとの再契約を目指す可能性もあるというわけだ。また、フェインサンド記者は「オプトアウト前の契約延長はトレンドになっていくか?」との問いに対して「オプトアウトはFAになるために使われるもの。それは今後も続いていくだろう」と否定的な見解を示している。