高森中学校生のアイデア元に新商品 津具屋製菓がアップルパイの中にどら焼き【長野県高森町】
長野県高森町の津具屋製菓(堀口政経社長)は、看板商品であるアップルパイとどら焼きを組み合わせた新商品「え!アップルパイの中にどらやき!?」を12月1日に販売開始する。アップルパイの中に直径約10センチのどら焼きがそのまま入った商品で、地元高森中学校の生徒のアイデアを基に開発した。 同社は、5月に同校の2年生を対象に開かれた「しごと・未来フェア」に出展。会社概要や仕事内容、製造商品などを紹介するとともに、「中学生に仕事の一部を体験してもらいたい」と新商品を企画する機会を設けた。 生徒約30人からさまざまなアイデアが寄せられ、商品開発に携わる清水航士さんは「大人では想像もつなかい面白い発想がいくつもあった」。「アイデアを形にして面白い商品ができれば、若者の需要喚起や地域の活性化につながる」と、近年力を入れているアップルパイの中に、北京五輪カーリング日本女子代表の「もぐもぐタイム」でも話題となったどら焼きを丸ごと入れるアイデアを採用し、商品化に向けて約4カ月間、試行錯誤した。 アップルパイには甘みと酸味のバランスの良い地元産のふじを、どら焼きには小豆あんを使用。どら焼きの外側にチーズクリームを入れることで、甘くなりすぎずさっぱりとした味わいとなるよう工夫した。 11日に町役場で開いた商品発表会で壬生照玄町長は「自分のアイデアが商品となることは、生徒にとってとても誇らしいこと。成功体験は自己肯定感につながる。地域の看板商品に育ってくれたらうれしい」と期待。堀口社長は「一般のアイデアを基にした商品開発は今回が初めて。子どもたちの豊かな発想が固定観念を破ってくれた。商品の開発、販売を通じ、少しでも町の発展に貢献していきたい」と話した。 販売は同社直売店の他、町内の農産物直売所「旬彩館」、楽天市場などで行う予定。