交流生むキンカジュー 自営小山さんが糸川沿い散歩話題―熱海
珍しいペット「キンカジュー」と熱海市内を散歩している男性がいる。網代に住居を持つ小山正彦さん(53)で、雌のキンカジュー・小梅ちゃん(3)を連れ、週2回ほど糸川遊歩道沿いを訪れる。普段見ることのないかわいらしい動物の姿に通行人も足を止め、小山さんと住民が交流するきっかけにもなっている。
キンカジューはアライグマ科の動物でメキシコ南部などを中心に生息する。夜行性のため、小山さんは夕方から糸川沿いで一緒に歩いたり、抱えて飲食をしたりして過ごす。普通のキンカジューと比べ、小梅ちゃんはおとなしい性格。小山さんを親だと思って、懐いているという。通行人が「なんの動物ですか」「触っても良いですか」と声をかけると笑顔で応じ、会話に花が咲くこともある。 小山さんは自動車販売業を営み、8年ほど前から網代と神奈川県の2拠点で生活している。特殊動物が好きで、これまでにリスザル、ニホンザル、ショウガラゴなどと暮らしてきた。「人が飼っていない動物で、特殊性に引かれる」と語る。 小梅ちゃんは全国のブリーダーを回り、生後3カ月で迎えた。散策がてら糸川沿いに来るようになり、習慣化した。顔見知りになった人もいて、「小梅ちゃん、こんにちは」と声がかかることもある。 小山さんは「熱海の気候は小梅も過ごしやすい。小梅がきっかけで会話も生まれている」とほほ笑む。
伊豆新聞デジタル