藤井聡太名人が初防衛狙う名人戦第1局があす開幕 豊島将之九段と
将棋の藤井聡太名人=竜王、名人、王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖=に豊島将之九段が挑戦する第82期名人戦七番勝負第1局が10、11日に東京・文京区の「ホテル椿山荘東京」で指される。開幕前日の9日、両者は会場で前日検分と前夜祭に臨んだ。 名人初防衛を目指す藤井は「1年ぶりに椿山荘にやってきて、いよいよ名人戦が始まると実感している」と話した。 昨年8月31日、王座戦第1局で永瀬拓矢九段に敗れたのを最後に、タイトル戦では黒星がない藤井。タイトル戦連勝を15に伸ばしており、大山康晴十五世名人の歴代最多17に迫っている。 現在、伊藤匠七段との叡王戦五番勝負にも臨んでいる藤井。10日からの名人戦第1局と20日の叡王戦第2局に連勝すれば最短で大山十五世名人の記録に並ぶ。 藤井とのタイトル戦は22年の王位戦以来となる豊島は「藤井名人は強敵ですが、自分なりに精いっぱい指していきたい」と意気込む。両者の過去の対戦成績は藤井から見て22勝11敗。初対戦から豊島が6連勝し、”藤井キラー“とされていたが、直近は豊島の9連敗。それでも、23年度の将棋大賞の名局賞では藤井と豊島による王座戦挑戦者決定戦が選ばれており、今回の名人戦でも激戦が予想される。 名人戦の持ち時間は各9時間と公式戦で最長。藤井は「明日からの対局でも最大限集中し、読みを深め、見ている方に楽しんでいただけるような将棋を指せれば」と春の熱戦を戦い抜く。
報知新聞社