国連が採用した「命の水」をつくる技術 ”低コストでシンプル”日本から世界に広がる貯水タンク「ためとっと」
国連ハビタット福岡本部(アジア太平洋地域担当)本部長補佐官 星野幸代さん「低コストであること、そして施工が簡単であること、特に高度な土木のスキルを持っていなくても現地の村の人たちや街の人たちと一緒に作れること。そしてなにより大量の雨水を一度にためられることなどから採用しました」 ■国連が採用し世界23か所に 最初に設置したのはラオス。現地に水道はなく、飲料用として作られました。 そしてベトナム。現地の人たちと協働作業で、作っていきます。 さらにアフリカ。ケニアの難民キャンプ、カクマに設置されました。公民館の屋根に降った雨水が雨樋からタンクへためられます。 松尾憲親社長「雇用を生むんですね。このプロジェクトは。自分たちが作ったという思いがあるので、我々が去った後も大事にしようという思いに繋がるっていうことで、つくっておしまいということではなくて、その後も大事にしてほしいっていう」 去年は、ネパールに、そして今年3月には、ミャンマーにも設置しました。 国際NGOとの連携で設置したものも含めるとこれまでに、6か国、23か所に作られ、現地の人々に貴重な水を供給しています。 ■”豊かな水事情”知るきっかけに 松尾憲親社長「日本は世界有数で水に恵まれている国なんですよね、恵まれている生活っていうのが、もしかしたらちょっとした天候異変とか異常気象で雨が降らないっていう状況をあり得るんですよね。あるいは水道が地震とかで寸断されてしまうっていうこともあり得るので、普段から水をためるっていうことに意識を持っていただければ、みなさんの生活も豊かになりますし、是非、そういう認識をもっていただけたら。」 大建の創立50周年を記念して今回、植物園に寄贈された「ためとっと」の水は、植物への散水に使用されます。 福岡市植物園 立場川智子園長「福岡市植物園、実は昔、浄水場の場所だったんですね、そういったことでも水につながりがとってもあると思っていますので、こういった仕組みで水の大切さを市民のみなさんに学んでいただければ嬉しいなと思います」
植物園に設置された「ためとっと」は、普段意識しない日本の豊かな水事情を知ると同時に、水をためる大切さを認識するきっかけとなりそうです。
RKB毎日放送