花色変わっていくダリア開発 明るい赤からオレンジ色へ 農研機構
切り花の日持ち性が2・8倍
農研機構は、切り花の日持ち性が優れるダリア「エターニティ」シリーズで、新たに2品種を開発した。花弁が赤い「エターニティサンセット」は業界初となる、採花後に花弁の色合いが徐々に変化していく品種。シリーズ初の白色品種「エターニティムーン」も開発した。2025年にも、苗の販売と花の小売り流通が始まる見込み。 【比較画像】採花から5日目の色 多様な花色と花型があるダリアの人気が高まっているが、他の品目に比べて日持ち性が課題だった。同機構は日持ち性に注目して育種し、「エターニティ」シリーズとして5品種を展開してきた。
輸出も期待 産地導入へ
2品種は、いずれも花の直径が10~13センチの中輪品種。観賞期間の長さを調べる日持ち性試験では、「エターニティサンセット」は一般品種に比べて1・6~2・8倍長く観賞できた。花弁は初めは明るい赤色で、徐々に内花弁が淡くなり、オレンジがかった赤色に変化する。 白色の「エターニティムーン」は、葬儀用などダリアの新たな販路拡大が見込めるとする。日持ち性は一般品種の1・4~2倍。花の中心部が露出して商品価値が下がる「露心」が発生しにくい。 同機構は、日持ち性を生かした輸出も期待できるとし、先行する5品種と合わせて産地導入を推進していく。
日本農業新聞