BofAモイニハン氏、商業用不動産問題への対処には時間がかかる
(ブルームバーグ): 米銀バンク・オブ・アメリカ(BofA)のブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)は、銀行業界が商業用不動産ローンの問題を克服するには時間がかかるとの考えを示した。
モイニハン氏は19日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「商業用不動産はじわじわと焦げ付いている。典型的な焦げ付きだ」と語った。
昨年は銀行業界全体にとって暗い1年となった。昨年前半には数十行の地銀が経営難に陥り、数行は破綻した。金利上昇で保有資産の価値が目減りし、米銀は数千億ドルもの含み損を抱えることになった。一部の金融機関は商業用不動産ローンでのデフォルト(債務不履行)の可能性を指摘し始めた。こうした問題はまだ沈静化しておらず、今月には不動産融資の問題を抱える地銀持ち株会社ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)が資本注入を受けることが決まった。
NYCBが10億ドル超の増資、ムニューシン元財務長官の企業主導 (2)
モイニハン氏は「われわれは顧客と一緒に取り組む。建物を手に入れ、最終的にどういった賃貸収入が得られるか考える。借り換えを実施し、それでエクイティー(不動産の正味価値)が帳消しになることもあるが、ならないこともある」と説明。「業界として、引き受けの方法において慎重を期している」と話した。
原題:BofA’s CEO Says Commercial Real Estate Will Be ‘Slow Burn’ (1)(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Katherine Doherty