鳥山明先生が書き下ろした「SAND LAND」新イラスト

3月8日、「Dr.スランプ」「ドラゴンボール」「SAND LAND」などで知られる漫画家の鳥山明さんが3月1日に急性硬膜下血腫で亡くなられていたことが少年ジャンプ編集部のSNSを通じ発表された。鳥山さんは、3月4日に都内で開催された「SAND LAND Project発表会」で、ファンに向けて「ワクワクドキドキの物語を楽しんで、じっくりと平和を感じていただければ本当に最高です」とコメントを寄せていたが、同イベント開催時には亡くなられていた。 【写真】鳥山明さんが新しく考案した“勇者を名乗る天使”のムニエル ■鳥山明さん逝去 3月8日、少年ジャンプ編集部の公式SNSで「ジャンプ誌上でたくさんの作品を発表された鳥山明先生が逝去されました」「突然の訃報に、集英社・編集部一同大きな悲しみに包まれております」と訃報が伝えられた。「『Dr.スランプ』『DRAGON BALL』『SAND LAND』…先生が描かれた漫画は、国境を越え世界中で読まれ、愛されてきました」「また、先生が生み出された魅力あふれるキャラクターたちと、その圧倒的なデザインセンスは、数多くの漫画家・クリエイターに大きな影響を与えてきました」「先生の偉大なご功績を讃え、感謝の意を表するとともに、謹んでご冥福をお祈り申し上げます」と哀悼の意を表した。 ■3月4日実施のイベントにコメントを寄せていた鳥山さん 「SAND LAND」は鳥山さんの名作短編漫画で、ワルだけどピュアな悪魔の王子・ベルゼブブが主人公。2023年夏には同名の劇場映画が公開されており、今回のイベントでは、同作の新章を含むアニメ「SAND LAND: THE SERIES」がディズニープラスで3月20日より配信されることや、鳥山さんが新キャラクターを考案したことなどを発表。鳥山さんからのコメントや、新たに描き下ろしたイラストも公開されていた。 鳥山さんからは「大冒険と新登場のキャラ達との出会い」「ワクワクドキドキの物語を楽しんで、じっくりと平和を感じていただければ本当に最高です」などのコメントが寄せられていた。 訃報発表後、「SAND LAND」公式SNSは「鳥山明先生のご逝去の報に接し 謹んでお悔やみ申し上げます　『SAND LAND』ではさまざまなお力添えをいただいておりました　生前のご功績を偲び 心からご冥福をお祈りいたします」と追悼の思いを投稿。 また、主役のベルゼブブを演じた声優・田村睦心は自身の公式SNSで、「鳥山明先生…びっくりしました。子供の頃からドラゴンボールやDr.スランプアラレちゃんなど楽しく観てました。そんな先生の作品に関われたことがすごく嬉しくて、信じられない気持ちでした。いつか、もしかしたら！お会い出来たりするかな!?なんて思ったりもしてました」「それは叶わなくなってしまいましたが、先生の作品をこれからも大切に楽しみたいと思います。先生が考案されたSAND LANDの新章、皆さんが観て喜んでくれてるところみて欲しかったです。きっとどこかでみてくださってる事を願ってます。鳥山明先生ありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします」とつづった。 ■以下「SAND LAND Project発表会」鳥山さんコメント全文 「SAND LAND Project」は、ゲームがあって、そのあとアニメと進行しました。 はじめにキャラデザインを見せていただいた時、ゲームなんだと思ったんですが その後、進行するうちに「あれ？アニメだったのかな」と思いはじめ、 さらに進行するうちに「え！両方だったのか！」と驚いた覚えがあります。 僕は連載していた「ドラゴンボール」というやや派手な作品の反動もあって、 短編や読み切りはどれも、好みである小さな世界とゆるいヒーローの なんでもない地味で平和な話ばかりを描いてきました。 「SAND LAND」も基本的にそんな内容ですが、 さすがにこれではアクション作品として厳しいと思われたのか、 アニメスタッフの皆さんには、いろいろ派手な仕掛けをプラスして演出に重厚感を加えていただきました。 続編となる「天使の勇者編」についても、いただいた概要には見事に初めからドラマチックな要素と動きのある展開がたくさん盛り込まれていました。 僕は新キャラである天使のムニエルの設定とデザイン、アンなどのデザイン、エピソードなどを提案させていただき、続編が完成しました。 地味好きな僕では実現しなかったであろうドラマチックな展開は新鮮な驚きで、 新たな世界観と迫力あるアクションを楽しんでいただけることでしょう。 ベルゼブブ、ラオ、シーフの3人の新たな大冒険と新登場のキャラ達との出会い。 恐ろしいエネルギー「アクアニウム」を巡るワクワクドキドキの物語を楽しんで、 じっくりと平和を感じていただければ本当に最高です。 鳥山明