天皇皇后両陛下「全国植樹祭」などで岡山訪問 初日感想全文 天皇陛下はお一人で上皇さまの姉・池田厚子邸へ
「全国植樹祭」に出席するため、1泊2日で岡山県を訪問中の天皇皇后両陛下は、訪問初日の感想を公表されました。 25日、岡山県入りした天皇皇后両陛下は午後5時過ぎ、岡山市のホテルで、「全国植樹祭」の大会ポスターなどを描いた小中高校生らと交流されました。 両陛下は「どういうところを工夫したのですか」「将来の夢は、ありますか」などと話しかけられていました。 その後、天皇陛下はお一人で、岡山市に住む上皇さまの姉で陛下の伯母にあたる池田厚子さんの家を訪問されました。池田さんは現在93歳で、陛下はおよそ30分間滞在されました。 両陛下は、岡山訪問初日の感想を側近の侍従を通して公表されました。全文は以下です。 【両陛下感想】「初めて二人そろって岡山県を訪れることができ、うれしく思います。岡山県には、平成30年に献血運動推進全国大会に出席するため訪れる予定でしたが、直前に平成30年7月豪雨災害が発生したことから、訪問を取り止めることとなり、残念に思いました。平成30年7月豪雨災害によって亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた方々にお見舞いをお伝えいたします。伊原木知事からの県政概要の説明では、この豪雨災害からの復興状況とともに、産業の振興など岡山県が現在取り組んでいる諸施策についても伺い、理解を深めることができました。午後に訪れた岡山県立岡山工業高等学校では、昨日まで岡山県庁と岡山市役所に置かれていた第74回全国植樹祭のカウントダウンボードを見て、これらを制作した同校の生徒さんからお話を聞きました。また、地域の道路の点検や池の水質浄化といった実践的な活動に取り組んでいる生徒さんからもお話を聞きました。皆さんが地域に貢献する気持ちを持って工夫をこらして制作や活動に取り組んできたことが分かり、頼もしく思いました。また、これからの進路や将来やりたいことについてもしっかりした考えを持っていることに感心しました。続いて、岡山市ジュニアオーケストラの練習を見ました。あすの全国植樹祭式典での演奏に向けた熱のこもった練習を間近で見ることができ、感銘を受けました。あすの式典での演奏を楽しみにしています。夕刻には、国土緑化運動・育樹運動のポスター原画を作成した小中学生や高校生とお会いし、それぞれの絵に込められた木や森を大切にする気持ちについても聞き、絵のできばえとともに感心しました。続いて森林や緑を育てることの普及啓発や関連する産業の振興に貢献された方々とお会いし、活動の工夫などについて興味深く伺いました。終わりに、多くの県民の皆さんに温かく迎えて頂いたことに心から感謝いたします。そして、あすの第74回全国植樹祭に出席することを楽しみにしています」 両陛下は26日、岡山市で「全国植樹祭」の式典後、倉敷市真備町を訪れ、6年前に起きた西日本豪雨からの復興状況を視察し、被災した人たちと懇談される予定です。