<ラグビー日本代表>11月25日の対イングランド戦がWOWOWで生中継 元日本代表・大西将太郎が見どころを語る
あくまでチームの強化プログラムの中心はアタックだと理解はしていますが、気になるのはやはりディフェンスです。個々のタックルで(逆に)食い込まれたり、相手にパスをつながれたり、というシーンが多く見られました。その原因が(ディフェンス)システムにあるのか、個人のタックルにあるのか。そのあたりも次のイングランド戦でわかると思いますが、失点が多いという課題は依然として残っています。
ーーそんな日本代表を、SH(スクラムハーフ)齋藤直人選手がキャプテンとして牽引しています。
ウルグアイ戦でも、FW(フォワード)が“攻めたい”と意気込んでいる時に齋藤選手が冷静にペナルティゴールを狙う選択をした場面がありましたし、大きな試合でも落ち着いていますね。フランス(TOP14のトゥールーズ)でプレーするようになって、また一回り成長しているなと感じました。
ーー他にもパフォーマンスがよかった選手はいましたか?
No.8(ナンバーエイト)姫野和樹選手は別格でしたね。相手のアタックをスローダウンさせていたシーンが何度もあり、やはり姫野選手が目指す高みは違うなと感じました。また、FL(フランカー)下川甲嗣選手もワークレート(仕事量)がすごく良かったので、彼らの存在は大きいと思います。
ーーチームとして、11月10日のフランス戦(52-12で敗戦)から改善されたと感じられたポイントはありましたか?
相手が違うので単純な比較は難しいのですが、ブレイクダウン(接点。そこでのボールの争奪戦)でのサポートの速さ、球出しのスピードは良くなったと感じています。
ーーそしていよいよ今年の集大成となるイングランド戦を迎えます。どんな試合になると予想、あるいは期待をされていますか?
ラグビー発祥国のイングランドは絶対に日本代表を打ちのめしにかかってくると思います。聖地(トゥイッケナムのアリアンツ・スタジアム)での試合ですから日本代表はプレッシャーもあるでしょうが、大事なのはエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)のもとで“チームとしてやってきたことをどれだけ出せるか”です。そして、3年後の2027年のラグビーワールドカップに向けて“日本代表はこのスタイルで行けばさらに強くなる”という未来が見える試合にしてほしいですね。