スイス・フランのヘッジコストが急上昇、翌日の中銀判断控え不透明性
(ブルームバーグ): 欧州時間19日午前の取引で、スイス・フランのオーバーナイトのヘッジコストが急騰。2015年1月にスイス国立銀行(中央銀行)がフランの対ユーロ相場の上限を撤廃して以降で最も大きく上昇した。
スイス中銀は20日に政策判断を発表する。利下げや為替介入の示唆があるのかどうかを巡り市場には不透明感が漂い、それがフランのヘッジコストを2022年以来の高水準に押し上げた。
ユーロ・フランの翌日物変動率(ボラティリティー)は一時18.27%と、銀行に対する懸念が世界的に強まった昨年3月以来の水準を付けた。その後は15%前後に縮小している。スイス中銀が外貨を売ってフランを支えるガイダンスを打ち出す可能性をゴールドマン・サックス・グループのストラテジストが示唆するなど、政策リスクが懸念されている。
金利判断を巡っても、トレーダーの見方は割れている。短期金融市場の織り込み具合によると、スイス中銀が20日に0.25ポイントの利下げを決定する確率は約70%。エコノミストの予想はほぼ半々に分かれている。
原題:Franc Volatility Sees Biggest Jump Since Cap Lifted in 2015 (1)(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Vassilis Karamanis