ほほえみの郷トイトイが優秀賞 総務省「ふるさとづくり大賞」【山口】
山口市阿東地福を拠点にスーパー運営や空き家活用事業を行う「ほほえみの郷トイトイ」(長安正巳理事長)が、総務省の「ふるさとづくり大賞」で優秀賞に輝いた。長安理事長と高田新一郎副理事長が12日、市役所を訪れ、伊藤和貴市長に受賞の喜びとさらなる地域活性化への意気込みを伝えた。 トイトイは、地域に唯一あったスーパーの撤退を受けて、将来構想を住民と共有して新たな地域運営の仕組みづくりに2011年から着手。12年にはミニスーパーと交流スペースを備えた地域交流拠点を設立した。住民の声や環境の変化に対応すべく移動販売や介護予防、空き家活用など事業を幅広く展開。現在は阿東にとどまらず、徳地の一部でも活動している。 交流の場の確保による地域の結束力の向上、住民のニーズをうまく捉えた移動販売など新規事業への挑戦が持続可能な地域運営の模範として高く評価された。 高田副理事長は「地域住民と市の支えがあっての受賞。評価はうれしいが、山間部の人口減少は今後も続く。住んでよかったと思ってもらえる地域をつくりたい」と報告。コロナ禍で外出機会が減少した高齢者への対応や三谷交流センターの活用、JR山口線の利用促進について意見を交換した。伊藤市長は「トイトイの活動は既に全国的な知名度がある。これからも支援したい」とエールを送った。 報告後、長安理事長は「これまでの活動が認められてうれしい。これからも活動を続け、明るい地域をつくりたい」と語った。 同賞は、1983年に創設され、古里の活性化に尽力した個人や団体を表彰するもの。市内における同賞の受賞は昨年の原田尚美さんに続き、2年連続2度目。